就職や転職で心機一転、新しい職場で働く保育士さん。「どんな職場なのか…」「ほかの先生と仲良くできるのか…」おそらく新しく入園してくる子ども達よりも緊張していることでしょう。
まずはしっかりと明るく挨拶(あいさつ)をすることによって良い第一印象を与え、良好な人間関係を築きやすくしましょう!そこで重要となるのが自己紹介です。今回は職場・子ども・保護者に対して”失敗しない自己紹介の挨拶”をポイントに分けてご紹介したいと思います。合わせて、緊張を緩和する方法や初出勤時の持ち物チェックもまとめてありますのでどうぞ最後までご覧ください。
どこの職場でも初日に自分の顔と名前を知ってもらうための“自己紹介”の場があります。
人によっては自己紹介は「恥ずかしいから」「苦手だから」と過度に緊張をしてしまい、疎かにしてしまいがちですが、新しい職場での自己紹介の挨拶は、これからの人間関係などに影響するほど、あなたの印象を決めてしまいます。
良い人間関係を築くためには“第一印象”が大事なので、第一印象が悪いと後で挽回するのが非常に大変になります。一方、第一印象が良い方には人が集まりやすく、良い関係を築きやすいので、信頼もしてもらいやすくなるでしょう。
これから長い付き合いとなる職場の先生やお世話をする子どもたちとその保護者の方と良い人間関係を築き上げていく為にも、“第一印象”が非常に重要です。なる自己紹介で良い印象を持ってもらうことが重要となります。
初出勤はどうしても緊張してしまうもの。ましてや複数人の前に出ることを考えると、頭が真っ白になって硬くなってしまうことも当然あるでしょう。そんな新人保育士の方へ、緊張を和らげる3つの方法をお伝えします。
緊張して知らず知らずのうちに浅くなった呼吸を、“しっかりと息を吐いて深呼吸”をして整えましょう。そしていざという時、声を出そうとしても出ないときがあるので、出勤前の自宅などで一度お腹から“声”を出しておくこともオススメします。
面接の際にも取り組んだ方もいらっしゃるかと思いますが、自己紹介においてもある程度何を話すのかを予めを決めておいて、鏡の前で練習を行いましょう。きちんと明るい笑顔になっているか、自分の表情をチェックして、自己紹介の要点を覚えておくことで、緊張が和らぐのでおススメです。
白湯やハーブティー、紅茶、コーヒー等のあたたかい飲み物を“ゆっくり”飲むことによってリラックス効果得られます。他にも、お気に入りのサシェ(香り袋)を嗅いでリラックスをすることも緊張に効果的でしょう。
上述の各方法をぜひ実践して少しでも緊張を和らげて、”明るく”、”笑顔で”、”ハキハキと”した自己紹介の挨拶で保育士としての初日を迎えてください。
それでもどうしても緊張してしまう方でも、一生懸命、元気に挨拶しようとしている姿は良い印象を持たれますので自信を持って挑んでみましょう。
保育の現場は見た目と反して“上下関係”にとても厳しく、いわゆる体育会系に近い職場です。そのため歳に関係なく先輩は先輩、後輩は後輩らしく振る舞うことが保育の現場で、上手く人間関係を築いていくコツでもあります。人間関係が保育士生活を左右するといっても過言ではないほど重要になってきます。先輩保育士達に失礼のないように、しっかりと挨拶をしましょう。
挨拶のタイミングとしては、ほとんどの場合が子どもたちが登園する前の朝礼で挨拶をすることになると思います。硬い表情は真面目な印象となりますが、無愛想に思われる可能性がありますので、口角を上げて、できる限り周りの人の目をしっかりと見て前を向いて挨拶しましょう。また、シフトによっては朝礼にいない職員もいますので全体挨拶の前後に隙を見て、各職員ひとり一人に個別で「本日からよろしくお願いします」と簡単に挨拶をすることも大切です。
自己紹介の挨拶に時間制限などはとくには設けられていませんが、30秒~1分を目安に話すことをオススメします。自己紹介はスピーチではないので、だらだらと長く話すのは禁物です。簡潔に伝えましょう。
緊張して早口になってしまうケースもあるので、ゆっくり話すことも大切です。
話し方の癖で「なので~」や「よろしくお願いしま~す」など語尾を伸ばしがちになってしまう方は要注意です。語尾は伸ばさずにハキハキとした話し方を意識しましょう。自分では分からない場合もあるので、身近な人に一度聞いてもらうか、録音して聞いてみましょう。
「よろしくお願いします」だけでは、あなたがどんな人物なのか分かりません。「これからこの職場で保育士としてやっていくんだ」という意欲や保育に役立つピアノや製作などの特技・経歴などをアピールしましょう。ただ、過度なアピールは自慢に聞こえてしまう可能性がありますので注意をしてください。また、下手に自分の保育観などは控え、「早く保育士として認めてもらえるように頑張っていきたい」という意欲が伝わると好感触を持たれます。
子ども達へのあいさつには、まず興味を自分に向けさせることが大切です。手遊びやエプロンシアターなどで意識がこちらに向かせてから、自己紹介の挨拶をしましょう。その際に、難しい言葉や硬い表情をせずに、子どもたちにも“分かりやすい”言葉選びをしてください。また、自分では「少しゆっくりすぎるかな?」と思うくらいが子どもたちにとってはちょうど良い場合があるので“ゆっくり”と話すことがコツです。
実習などで子どもたちと触れ合ってきたとはいえ、緊張をして表情も強張ってしまうものです。硬い態度では子どもたちに近づきにくい印象を与えてしまうので、子どもの目を見て笑顔で親しみやすい印象を与えましょう。
自己紹介で子どもたちの意識を自分へと向かせることは、今後の子どもたちとの関係を柔和にする為にも大切です。ぜひ自己紹介に下記の製作物などを作って、興味を惹かせて子どもたちの心を掴みましょう!
エプロンシアター |
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制作に時間はかかりますが、子ども達が楽しんで見てくれること間違えなしです。また、エプロンは丈夫なため繰り返し使えることもメリット! |
スケッチブック |
紙芝居のように、紙をめくりながらカラフルな色使いの名前や好きな食べ物など描きましょう! |
ペープサート |
割り箸と紙だけで作れる紙人形劇。自分を登場させてどんな先生なのかをアピールしたり、好きな動物を描いて紹介しても良いですね! |
保育士の中には、保護者へのあいさつが一番緊張するという方もいることでしょう。その緊張には昨今賑わすモンスターペアレントなど保護者トラブルが多く目についてしまうのが原因でもあるかと思います。保護者トラブルにおいては、保護者は大切な我が子のことを想ってのことで過剰な反応をしてしまうことが多いです。そのため、この初顔合わせの自己紹介の挨拶を逆手にとり、信頼を築くステップにして一緒に“子育て”をしていきましょうという信頼を勝ち取るチャンスにしましょう。
保護者は初対面の挨拶の際「この先生に子どもを預けて大丈夫なのか」ということを重要視しています。したがって保護者を安心させてあげることができる言葉選びが大切となってきます。また保護者の多くの方は、保育園の方針に賛同してこの保育園に預けたいと思い入園しています。園の保育方針を元にどんな保育を目標にしていきたいのか、どんな経験を子どもにさせてあげたいのかを自己紹介の挨拶にくわえると好印象となります。
初出勤の朝は、ただでさえ緊張で頭がいっぱいいっぱいになっていることかと思います。そんな初日に忘れ物があっては大変ですし、何か忘れてしまって慌てては周囲からもあまり良くない印象を与えてしまいます。前もって余裕が日に、持ち物を揃えて準備を万端にしておきましょう!
もちろんこれ以外にも保育園側から指示された物がないか確かめて、自分なりの持ち物チェックリストを作って忘れ物がないようにして初出勤に望みましょう!
ちなみに、ていねいな挨拶はとても大切ですが、菓子折りまで持っていく必要はありません。菓子折りは基本的にはお世話になった時のお礼や、お詫びの際にもっていくのがマナーとされているものです。しかし、もし複数の保育士が同時入職された場合に足並みを揃える必要があります。きちんと事前にみんなで相談をして「持っていくのか持っていかないのか」「まとめて一つの菓子折りにするか」等を決めておきましょう。
身なりについては、保育時は着替えてエプロン姿になるので、初出勤の通勤時にはスーツや面接時に着たリクルートスタイルなどの正装がベストです。もちろん保育園の方針によっても違いますので、初出勤までに園に確認をしましょう。