保育士求人のTOPコラム保育士さんの悩み > あの先輩保育士さんも失敗してる?!保育士のよくある失敗談と対処法をご紹介!

あの先輩保育士さんも失敗してる?!保育士のよくある失敗談と対処法をご紹介!

何事も失敗はつきもの。記憶から消し去りたい失敗も教訓にすることで人は成長します。とくに保育士は成長の早い子どもたちを相手に、毎日試行錯誤しながら保育にあたるため、失敗することも多いでしょう。とはいえ、失敗が続くと凹んでしまうもの…。自分だけが失敗を繰り返してしまうと「保育士に向いてないのかな・・・」とついついネガティブに考えてしまう新人保育士さんも多いのではないでしょうか。でも安心してください。いま活躍している保育士さんのほとんどがこれまで多くの失敗を経験して、トライ・アンド・エラーを繰り返しながら子どもたちと一緒に成長してきました。
今回は保育士さんのよくある失敗談をまとめましたので、「私だけではなかった」「こんな失敗があるのか」と今後の教訓にしてもらえればと思います。

保育士のよくある失敗談

保育士の職場での失敗は、運動会や発表会、保護者対応など多岐にわたります。まずはよくある失敗について代表的な事例を9つご紹介しますので、失敗して悩んでいる保育士さんはぜひご覧ください。

よくある失敗①運動会

運動会は子どもの成長を楽しみにしている保護者の方に日頃の保育の成果を見せようと、張り切りすぎてしまうため、空回りをして失敗してしまうことがあります。運動会のプログラムすべてを頭に入れておくのは非常に難しく、予想もしていないハプニングが起こりやすく、当日はパニックになってしまいがちです。
急な欠席があっても慌てないように事前に他の保育士のスケジュールも把握して、メモとプログラムは必ず持ち歩きましょう。

よくある失敗②発表会

しっかり準備をして、練習やリハーサルはうまくいっていても、本番での緊張などで失敗しやすくなるのが発表会です。子どもたちの衣装や小道具を間違えてしまったり、保育士自身が緊張で台詞を噛んでしまったり、うっかり子どもの台詞まで言ってしまったり・・・。
まずは何事も“焦らないこと”が大切です。保育士が動揺してしまうと子どもたちにも影響が出てしまいます。衣装の間違え等は他の保育士さんと確認し合うことでミスを防ぎましょう。発表会の主役である子どもたちが舞台でおもいっきり練習の成果を披露できるように、緊張していたら深呼吸して落ち着いて望みましょう。

よくある失敗③子どもの名前を間違える

最近ではキラキラネームなど、読め方が難しかったり、覚えにくい名前が多く、担当するクラス以外の子どもの名前も覚えるとなると相当な努力が必要です。延長保育などでちがうクラスの子どもの名前をうっかり間違えて呼んでしまったり、荷物のとり間違えなどは保育士さんであれば一度経験したことのある失敗ではないでしょうか。子どもの名前がうろ覚えで不安な時には、他の保育士に確認した上で名前を呼ぶことをオススメします。

よくある失敗④保護者対応

子どもの名前と同様、保護者の顔と名前を覚えるのもひと苦労です。それこそ保護者とは登園とお迎え時間など短い時間でしか顔を合わせる機会がないので、挨拶や荷物を渡すときに必死で名前を思い出そうとしてもなかなか出てこないことも。
最初のうちは仕方がありませんので気負うことなく、他の保育士に確認するようにしましょう。
名前がわからず声をかけるタイミングを失い、保育中に子どもが怪我をしてしまった際に怪我や事故が起こったことを”伝え忘れる”など保護者トラブルを起こしてしまう失敗に繋がるケースもあります。特に外見からは判断しにくい、転倒などで頭部を強打した打撲痕や服の下の傷などは保育士も気付きにくく、伝え忘れてしまうことがあるので十分注意しましょう。どんなに小さな怪我でも、命に関わる危険性はゼロではないので、些細な事でも忘れないようにメモをとり、保護者に必ず伝えましょう。

よくある失敗⑤自分の体調管理

新人・ベテランを問わず、“体調管理”での失敗は誰しもが起こす可能性があるもの。頑張り過ぎて自分の体力の限度や体調の具合を考えず、徹夜や持ち帰り仕事などをしてしまい、翌日体調を崩して職場の方に迷惑をかけてしまったなんてことが多くあります。この失敗は新人保育士だけでなく、体力などの衰えを自覚せず過信しているベテラン保育士でも可能性は大いにあります。
日頃の睡眠や食事に気をつけることや体調を考えたスケジュール管理などを心がけましょう。

よくある失敗⑥子どもたちをまとめられない

子どもは一人ひとり“個性”“違い”があるのは当たり前。まだ落ち着きがなく、人の話などに集中することを学んでいる成長過程でもあります。なので、子どもたちをまとめる際に全員に細かく目が行き届かなくなる保育になってしまう失敗は保育士とってはつきものです。
子どもたち全員を自分に集中させるのは各々の工夫が必要となります。声の強弱や手遊び、クイズなど子どもたちが楽しいと思える意識付けに取り組んでいくのが良いでしょう。

よくある失敗⑦弾き歌いや手遊びなどの声量が小さい

保育士さんの中には、楽器演奏や手足の動きに集中し過ぎてしまい、歌声が小さくなってしまう失敗をすることもあります。保育士の声が小さいと子どもたちの見本となるものがなくなり、何を歌っていいのか困惑してしまいます。
子どもたちが楽しく歌うことを一番に考え、あまりピアノなどの演奏に意識しすぎずないのが良いでしょう。どうしても演奏に意識が偏ってしまう場合はあえてアカペラで歌うのもオススメです。

よくある失敗⑧ピアノ演奏

上述しました声の小ささの原因にも繋がりますが、ピアノ演奏が苦手で緊張してしまい失敗してしまう保育士もいらっしゃいます。保育士全員がピアノがうまく演奏ができるわけではありませんよね。
とにもかくにもピアノ練習あるのみです!また、時には和音だけの演奏にしてみたり、アカペラに変更したり、演奏は他の保育士に頼んでみたりと工夫をしてみても良いでしょう。

よくある失敗⑨事務作業が終わらない

保育士は子どもたちのお世話だけが仕事ではなく、想像以上に書類作成などの事務作業が多くあります。日案、週案、月案、児童表、誕生会やクラス懇談会、個人指導案・記録、グループ作りのためのグループ割表、年間計画、クラスだより…など、書くコツを掴むまでは、ひとつの資料を作成するのに多くの時間を費やしてしまい、その間にどんどん作成すべき書類が溜まっていきます。
すると、業務時間内では終わらず、手をつけられていない書類を自宅に持って帰るようになります。しかしそれが原因となって、提出物を紛失したり、提出期限までに間に合わないという失敗も多く見受けられます。
保育園によっては事務仕事のICT化を進めることで、作業効率を高めている園もありますが、まずは先輩保育士や書類作成が得意な職員からアドバイスや過去の資料を見せてもらいましょう。
書き方のポイントや同じような事例があれば、事務作業にあてる時間を少なくすることができるはずです。

保育士1年目・新人保育士のよくある失敗談

ここからは新しく保育士さんになった1年目の方に多いとされる失敗談を4つご紹介したいと思います。

①勝手な判断で連絡ミス

新人保育士は、先輩保育士が忙しそうにしていると気を遣いすぎて声をかけられず、聞きたいことがあっても遠慮してしまうことがよくあります。分からないことも自己判断で「たぶん」という不確かな認識のまま連絡や受け答えをしてしまい、大きな失敗へ繋がってしまうことも。
分からないことを聞くことは決して恥ずかしいことではなく、不確かな判断の方が周りに迷惑をかけることになります。必ず「分からない事は聞く」習慣をつけましょう。

②言葉遣いでの失敗

学生気分が抜けないまま子どもと接してしまう新人保育士もいます。言葉遣いで先輩保育士に注意されたことがある人は要注意です。「超ウケる~」「やばい」「マジ」等の言葉遣いは、子どもたちへの影響を考えても控えたほうが良いでしょう。
たとえ子どもや保護者がこのような口調だったとしても、保育士は“子どもたちのお手本となる先生”ということを忘れずに保育を行いましょう。

③ついつい集中し過ぎて失敗

毎日余裕がなく、いっぱいいっぱいの新人保育士は、覚えることややらなければならない事が多く、視野が狭くなって自分の世界に入りがちです。保育の現場は他の保育士とのチームワークや子どもたちを見守る広い視野が必要になってきます。仕事に集中することは良いことですが、目の前のことだけに集中しすぎてしまうと”協力ができない人”だと他の保育士さんから認識されてしまう可能性があります。
助け合いながら保育業務を行うためにも子どもたちの様子だけではなく、他の保育士さんの状況も見ながら声を掛け合うことが大切です。

④保育中にウトウトしてしまった

子どものお昼寝時間(午睡)は、気を張っていないとついつい子どもたちと一緒に寝てしまうことがあります。子どもにトントンとリズムを取って寝かしつけたあと、子どものぬくもりを感じてしまううちに、日々の疲れもあってついウトウトしてしまう…なんてことが。
居眠りは、子どもを見守る職務の保育士にとってはかなり致命的な失敗です。寝ている間に勝手に外に出て何か命に関わるような事故でも起きてしまってからでは遅く、どう責任を取るのかを考えただけでも怖いことです。常に緊張感は持って、万が一に備えて他の保育士との連携が必要です。

【失敗への対処】“考え方”と“今後の活かし方”が大切!

新人保育士は、先輩・ベテラン保育士に比べて保育経験が浅く、知識も乏しいのは当然のことです。最初からすべて完璧にしようと思わずに“失敗と上手く付き合っていくこと”が保育士としてとても大切です。

失敗は成功のもと…
「He that never did one thing ill can never do it well.(一度も失敗を経験したことのない者は成功できない)」英語のことわざにもなっています。

新人保育士が子どもたちを上手くまとめられないのは当然で、それを認めた上で「どうしたら子どもたちの意識をこちらに向かせることができるのか」「次はこれを取り入れたらいいのでないか」など前向きな努力をしましょう。また、同じような失敗を経験をしている先輩保育士は必ずいます。ぜひアドバイスを求めてみてください。
また、優先順位を決めて慌てず落ち着いて業務に取り組むことで失敗を減らすことができます。よくよく失敗を振り返れば、慌ててしまい確認や見直しを怠ってしまった故にミスをしていませんか?
特に書類作成においては、提出期限が短い順や重要度順で整理して、1日ごとのスケジュールを立てましょう。よくミスをしてしまう書類に関しては、テンプレートを作成したり、チェック表を作成したりなどして今後に活かしましょう。今、自分は何をするべきなのか、冷静になって仕事に取り組むことができます。

失敗の対処法ポイント

この3点を心に留めておけば、ピンチはチャンスに変わります!
そして失敗を繰り返さないためにも、他の保育士と情報を共有して改善していきましょう。
中には失敗してもうまく辻褄を合わせるのが上手な保育士もいます。
しかし隠したことで、事が大きくなり、大勢の人に迷惑をかけるトラブルにまで発展する可能性があります。失敗は隠してもいつかバレしてしまうもの、早めの対処と報告が第一です。

こんな失敗しちゃいました!現役保育士の失敗談

実際にどんな失敗をしてしまったのか、現役の保育士さんの声を聞いてみましょう。

新人保育士Dさん
「保育士となって毎日失敗ばかりです。仕事をはじめて、自分の不器用さ、要領の悪さを痛感しています。
2歳児クラスを先輩保育士さんと2人で担当しているのですが、一緒に組んでいる先輩保育士さんは保育士経験10年以上のベテランです。その先輩には子どもたちはよく懐くのですが、わたしが主体でだとクラスのまとまりは今ひとつ・・・。経験の長い先輩と新米の私を比べるのもおかしいかもしれませんが、全くうまくいきません。
要領の悪い私は事務作業でも同じミスを何回も繰り返してしまい、気をつけよう気をつけようと思っても日々の保育に追われて余裕がなくなった頃にまた失敗を繰り返してしまいます。気を利かせたつもりでも空回りしていたり、他の先生の言っていることを取り違えてしまうミスをしたり…。度重なる失敗に、きっと周りの先生もみんな呆れているのではないかと思い込んでしまい、悪循環になっています」
新人保育士Aさん
「仕事でミスをしてしまいました。新人だからといって許される失敗ではありません。
先日、私のミスでアレルギーがある子どもに与えてはいけない食事を与えてしまいました。本人も以前食べたことがあったらしく、躊躇せず食べてしまったのです。少ない量だったので反応も口内炎ができた程度で済みでしたが、迎えに来た保護者の方にお知らせして謝罪しました。その当時は自分のした事の重大さが把握できてなかったため、園長にも報告しませんでした。しかし当然ながらその後園長の耳に入り、お叱りを受けました。そのとき改めて自分の不甲斐なさに愕然としました。その日からどんな小さなこともまずは報告して、万が一ミスをしても事故を最小限に抑えるように心がけています」
保育士Oさん
「年度末の書類は終わらないし、残業ばかり・・・。毎日ミスもたくさんしてほぼみんなに呆れられているのではと落ち込んでいます。
でも子どもたちがケガなく笑顔で、大好きな家族の元に帰って行っただけでも自分を褒めてあげたいと思います。
毎日子どものために頑張る全てのお母さんお父さんの大切なお子さま預かる保育士はやりがいがあります!」

子どもの命を預かっている保育士さんは元々責任感が人一倍強い方多く失敗に責任を感じやすいです。それは人として立派なことでもあります、しかしあまり自分を責め過ぎに「こんなに失敗をしても保育士を続けているだけでもすごい」「一生懸命に子ども達を見守っているだけでも保護者の役に立てている」と自分を褒めてあげても良いのではないでしょうか。

まとめ
要領が良く、最初からなんでもこなせる保育士さんも中にはいるかもしれません。しかし、失敗することは決して悪いことだけではありません。それだけ新しいことにチャレンジしている証拠でもありますし、新人のときにした多くの失敗が将来に活きてくることもあります。
大事なのは”失敗から何を学び、次にどう活かしていくか”です。そのためには実体験だけでなく、今回の記事や本などを読んだり、身近な先輩保育士さんに相談に乗ってもらうと良いでしょう。保育士として成長できるヒントをもらえるはずです。
ただし、中には個人ではなく環境に原因がある場合があります。適切な人員配置ができておらず、一人にかかる業務負担が過度に大きい場合です。そのような環境であれば落ち着いて保育に専念できる小規模保育園への転職を視野に入れてみるのもひとつです。