「子どもと関わる仕事がしたい」「やりがいのある仕事に挑戦したい」――こんな気持ちから、保育士を目指す方が増えています。最近では、40代・50代から新たに保育士を目指す方も増えており、年齢やこれまでの経験に関係なく、積極的に採用される現場が増えてきています。
この記事では、保育士への転職におけるメリットや注意点、年齢に関する不安へのアドバイスをご紹介します。
未経験や無資格からでも保育士を目指せる方法についても触れているので、「私にもできるかな?」と迷っている方も、ぜひ参考にしてくださいね。
保育士の仕事内容を詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
・「保育士の仕事内容は?幼稚園教諭との違いから、簡単にわかりやすく解説」
保育士に転職しようと思ったとき、まず気になるのが「どんなメリットがあるのか?」ということですよね。子どもと関わる仕事だからこそ感じられる、保育士の魅力をご紹介します。
ここでは、特に大きなメリットとして感じやすい4つのポイントをお伝えします。
保育士は、子どもたちの成長をすぐそばで見守れる、とてもやりがいのあるお仕事です。
たとえば、人見知りだった子が「先生、見て!」と声をかけてくれるようになったり、苦手だった食べ物にチャレンジしたり…。そんな日々の小さな変化に、大きな感動があります。
また、保護者の方から「家でも園の歌を楽しそうに歌っています」と言われたときには、家庭にまで良い影響を与えられていることを実感できます。
保育士の仕事は、ただの“子守り”ではありません。
子どもたちの人生の土台を育む、社会的にも大切な役割を担っている仕事だからこそ、深いやりがいがあるんです。
保育士の有効求人倍率は3.54倍と非常に高く、1人に対して約3つの求人がある計算になります。これは、共働き家庭の増加や待機児童問題など、社会全体で保育のニーズが高まっていることが背景にあります。
都市部はもちろん、地方でも安定した求人があるため、引っ越しやライフスタイルの変化があっても再就職しやすいのは大きな魅力です。
さらに、働く場所やスタイルを選びやすいのもメリット。
保育園のほか、企業内保育所・病院内保育・学童保育など、職場の選択肢も幅広く、正社員・パート・派遣など、自分に合った働き方が選べます。
保育士は、毎日たくさんの「ありがとう」に出会えるお仕事です。
子どもたちの無邪気な笑顔や「先生だいすき!」という一言、保護者の方からのあたたかい言葉…。どれも、心がほっとする瞬間です。
なぜこれほど感謝されるのでしょうか?
それは、保育士の存在によって、保護者の方が安心して仕事と子育てを両立できているから。保育士がいなければ、社会の働き手は大きく減ってしまい、経済や生活全体にも影響が出てしまいます。
保育士は、子どもの未来を育てながら、家庭や社会全体を支えている社会的意義の高い仕事なんです。
保育士は年齢を問わず活躍できる仕事です。資格の取得にも年齢制限がなく、40代・50代からでもチャレンジできます。
ほかの職種では年齢制限がある求人も少なくありませんが、保育士の現場では幅広い年代の方が働いています。実際、保育園などでも40代・50代の保育士さんはとても多く、年齢がハンデになることは少ないですよ。
さらに「定年前再任用短時間勤務制度」などを利用すれば、定年後も自分のペースで働き続けられる環境も整っているんです。
保育士の仕事は、需要が高く、年齢に関係なく求人があることが特徴です。では、未経験や無資格でも本当に働けるのでしょうか?
ここでは、保育補助としての働き方や、無資格OKの求人の探し方、資格取得までの流れについてわかりやすく解説します。
結論から言うと、保育士の資格がなくても保育の仕事に就くことは可能です。
実際に多くの保育施設では、「保育補助」というポジションで無資格・未経験の方を受け入れています。
たとえば、以下のような方が保育補助として現場で活躍しています。
• 保育の専門学校に通いながら働く学生さん
• 子育て経験を活かしてパート勤務する方
実際に「子どもたちと関わることで、試験の内容も理解しやすくなった」という声もあり、保育補助の経験がそのまま資格取得や転職に役立つケースも多いんです。
こうした職場が多い理由は、全国的な保育士不足の影響です。保育園や認定こども園では、資格の有無を問わず採用に積極的なところが増えており、未経験からのチャレンジもしやすい環境が整っています。
「未経験でも働けるのはわかったけど、どうやって求人を探せばいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんね。
実は、無資格OKの求人を見つけるのは意外と簡単です。インターネット上の求人サイトや、保育専門の求人サイトを使えば、効率よく探せます。
<おすすめの検索キーワード>
• 「保育士 無資格」
• 「保育士 資格不問」
などを入力してみましょう。
正社員・契約社員・パートなど、希望の雇用形態で条件を絞り込むこともできます。地域や条件によっては、数十件~数百件の求人が見つかることもありますよ。
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保育の現場で働きながら、いずれは資格取得も目指したい!という方に向けて、学び方の選択肢もご紹介します。
<通信講座>
仕事や家庭と両立しやすく、自分のペースで学べるのが魅力。教材や添削サポートも整っているので、夜間や休日にしっかり学習できます。忙しい社会人や子育て中の方に人気です。
<通学(専門学校や大学)>
保育系の専門学校や短大・大学に通い、卒業と同時に資格を取得する方法です。「確実に資格を取りたい」「基礎からじっくり学びたい」という方におすすめ。パート勤務と並行して通う方もいます。
<独学>
コストを抑えて、自分のペースで進めたい方に向いています。市販のテキストや過去問を活用しながら、自主的に勉強して合格を目指します。時間やお金に制約がある方でも取り組みやすい方法です。
40代・50代からでも保育士への転職は十分可能です。
実際、厚生労働省の調査によると、保育現場で働く人のうち約14%が50代というデータもあり、年齢を問わず活躍できる職業だとわかります。
とはいえ、年齢が採用に影響する場面もあります。
たとえば、体力が求められる園や、若い職員が多い現場では、ミスマッチと判断されてしまうケースもあります。また、転職回数が多い場合には、他業種と同様に懸念を持たれることもあるでしょう。
40代・50代の方は、年齢ならではの「経験」や「人柄」を活かした働き方を意識することで、人材としての評価がぐっと高まります。
たとえば、以下のようなことです。
• 子育ての経験:実体験に基づいた関わりができる
• 社会人経験:丁寧な保護者対応やチームワークに活かせる
• 若手の指導・フォロー:リーダーやサポート役としても活躍できる
• 落ち着いたクラス運営:安心感のある保育につながる
これらの強みを、履歴書や面接でしっかり伝えることが大切です。
また、ブランクがある場合も、「子育てを通じて得た学び」や「人と関わる姿勢」などを丁寧にアピールすれば、プラスに評価されやすくなります。
保育士の現場では、多様な年齢・経歴の方が活躍しています。40代・50代での転職に不安がある方も、「今の自分だからこそできる保育」があるという視点で、自信を持って一歩を踏み出してみてください。
40代・50代の方が採用されやすい保育施設には、いくつかの共通点があります。代表的な特徴は次のとおりです。
• 小規模の保育園
• 乳児中心の施設(0〜2歳児)
• 学童保育や児童館
• 柔軟な勤務形態に対応している園
<小規模園や乳児保育では「人生経験」が強みに>
小規模な保育園や乳児中心の施設では、子ども一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢や、子育て経験・社会人経験が評価されることが多くあります。
とくに、0〜2歳児を預かる園では、細やかな気配りや安心感のある対応が求められるため、人生経験が豊富な40代・50代の保育士が歓迎されやすい傾向にあります。
<学童保育・児童館は体力面の不安が少ない>
学童保育や児童館などの施設は、残業や肉体的な負担が比較的少なく、体力面が気になる方にも向いている職場です。放課後の時間帯を中心に働くケースが多いため、家庭との両立もしやすいですよ。
<勤務形態が柔軟な園もおすすめ>
「週2日からOK」「1日3時間から勤務OK」など、勤務時間に柔軟な園では、家事や介護と両立したい方にも無理なく働ける環境が整っています。
こうした職場は、50代の方でもチャレンジしやすく、採用の可能性も高まります。
<「シニア歓迎」の園も増えています>
近年は保育士不足の影響もあり、「40代以上歓迎」「シニアも活躍中」といった採用条件を掲げる園が増加中。正社員採用の対象年齢も広がってきており、幅広い世代が保育士として働けるチャンスが広がっています。
保育士には、さまざまな働き方があります。とくに40代・50代になると、「家庭との両立」や「体力の負担」などを考慮して、働き方を選びたいですよね。ここでは、保育士として活躍できる働き方の種類と、それぞれの特徴をご紹介します。
保育士の雇用形態は主に以下の4つです。
• 正社員
• 契約社員
• パート
• 派遣
<正社員>
安定した収入や福利厚生が魅力の働き方。クラス担任など責任あるポジションを任されることが多く、保育士としてのやりがいをしっかり感じたい方にぴったりです。
ただし、勤務時間が固定されているため、家庭との両立には少し工夫が必要かもしれません。
<契約社員>
正社員よりも業務の範囲が限られているため、プレッシャーが少なく働けます。一定の収入を得ながらも、比較的柔軟に働きたい方に向いています。
<パート>
勤務時間や日数を調整しやすく、家庭や自分の時間を大切にしたい方に人気です。補助業務が中心なので、未経験からのスタートにもぴったり。収入はやや少なめですが、無理なく続けられる働き方です。
<派遣>
希望条件に合った職場で働ける点がメリット。時給は高めな傾向がありますが、契約期間があるため、長期的な安定を求める方は要注意です。
働く場所としては、保育園だけでなく、以下のような選択肢もあります。
<病院内保育>
病院で働くスタッフのお子さんを預かる保育施設です。24時間体制のところが多く、夜勤や早朝勤務がある場合も。その分、少人数でじっくり子どもと関われる環境や、充実した福利厚生が魅力です。
<企業内保育>
会社で働く社員のための保育施設で、イベントや行事が少なめな傾向があります。日々の保育業務に集中できるため、落ち着いた環境で働きたい方におすすめです。
40代・50代の保育士さんにとって、家庭と両立できるかどうかはとても大切なポイント。お子さんの体調不良や学校行事など、突発的な予定が入ることもありますよね。
そんなときにおすすめなのが、時短勤務やパート勤務です。たとえば「午前中だけ働く」「週2〜3日だけ勤務する」など、自分のペースで働くことができます。
最近では、働き方改革の影響もあり、フレックスタイム制やシフトの融通が利く保育施設も増えています。面接のときには、「どれくらいの柔軟性があるか?」をしっかり確認してみましょう。
転職には不安がつきもの。とくに保育士は体力やスキルが気になる方も多いですよね。ここでは、よくある不安と注意点をまとめました。
<給与や待遇は事前にチェック>
給与や福利厚生は、事前にしっかり確認しましょう。昇給やボーナスの有無、勤務条件なども、面接で遠慮せず聞いてOKです。
<体力面に不安がある方へ>
保育士の仕事には体を使う場面もありますが、小規模園や乳児中心の施設など、体力の負担が少ない職場もあります。勤務時間や仕事内容は、無理のない範囲で相談しましょう。
<ピアノや絵が苦手でも大丈夫>
ピアノや製作が不安でも心配いりません。CDを使ったり、得意な先生に任せる園もあります。働きながら少しずつ覚えていければ大丈夫です。
<人間関係が不安な方へ>
はじめは緊張しても、子どもを想う気持ちはみんな同じ。経験豊富な40代・50代は、若手にとって頼れる存在になれることもありますよ。
保育士の給料について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
・「保育士の平均年収はどれくらい?雇用形態、勤続年数などによる違い」
保育士への転職を成功させるためには、以下のステップを踏んで準備を進めましょう。
1. 転職の目的を明確にする
転職したい理由をはっきりさせましょう。子どもと関わりたい、ワークライフバランスを重視したい、キャリアアップしたいなど、目的を明確にすると求人選びがしやすくなります。
2. 転職計画を立てる
転職の時期を決め、逆算して計画を立てます。情報収集から応募、面接対策まで、余裕を持って進めるのがポイントです。
3. 求人情報をチェックする
保育士専門の求人サイトや口コミサイトを活用し、希望条件に合った求人を探します。給与や勤務時間、職場の雰囲気なども確認しましょう。
4. 求人に応募する
条件に合う求人を見つけたら、求人サイトやハローワークなどで応募します。
5. 履歴書・職務経歴書を作成する
履歴書には、保育士として活かせるエピソードやスキルを盛り込みましょう。応募先に合わせて内容を調整して、自分の魅力をアピールします。
6. 面接対策をする
面接では、自分の保育への想いや施設への共感を伝えましょう。笑顔やアイコンタクトを忘れずに、保育士としての熱意を伝えることが大切です。
転職エージェントなども活用すると、さらにスムーズに転職活動が進みますよ。