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保育士の仕事内容は?幼稚園教諭との違いから、簡単にわかりやすく解説

保育士に興味はあるけれど、「実際にはどんなお仕事なの?」とイメージしにくい方も多いかもしれませんね。就職や転職を考えるうえで、幼稚園教諭との違いや、どんな施設で働くのかを知っておくと安心です。
この記事では、保育士の主な仕事内容や働き方、やりがい・大変な点などを、わかりやすく丁寧にご紹介していきます。

保育士の仕事内容とは?

まずは、保育士に興味がある方が気になる「どんなお仕事をしているの?」という部分から見ていきましょう。保育士の役割や1日の流れ、保育以外の業務についても、やさしく解説していきます。


そもそも保育士の役割って?

保育士は、子どもたちの生活全般をサポートしながら、心と体の健やかな成長を支えるお仕事です。生活リズムを整えたり、食事や着替え、トイレなどの日常のサポートをしたりします。また、遊びを通して社会性や思いやりの心を育てていくことも大切な役割です。
子どもは年齢によって行動や成長のペースが違います。そのため、保育士も年齢に合わせた関わり方が求められます。

0歳児には、安心して過ごせる環境づくりを重視します。表情やしぐさから気持ちを読み取り、やさしく声をかけて心の発達をサポートします。
1〜2歳児は、「やってみたい!」という気持ちが芽生える時期。安全に配慮しながら、いろいろな体験にチャレンジできるよう見守ります。
3〜5歳児になると、お友達との関わりが増えてきます。順番を守る、話を聞くといった集団生活のルールを身につけられるようにサポートします。

保育士は、ただ子どものお世話をするだけではありません。一人ひとりの個性や成長に寄り添い、その子らしさを引き出すお仕事です。


1日のスケジュール例

スケジュールの大まかな流れは、8:00頃に出勤し、午前中は登園する子どもたちの対応、朝の会、クラス別の活動、昼食などを行います。
午後は、歯磨き指導とお昼寝からはじまり、おやつ、帰りの会、降園対応、掃除や翌日の準備などを行います。

参考までに、午前・午後のスケジュール(目安)の例をまとめました。



ただし、園の規模や体制によっても保育士のスケジュールは変わってきます
小規模園は、家庭のような雰囲気作りを大切に、保育士一人ひとりが複数の業務を担当する傾向にあります。
大規模園は、年齢ごとのクラス分けが明確で、保育士の役割分担も細かく、早番・中番・遅番などのシフト制が導入されているケースが多くなります。

園の規模による勤務体制や担当業務の違いについては表をご覧ください。



行事やイベント準備も保育士の仕事?

保育士の仕事は、子どもの保育だけでなく、行事やイベントの準備も含まれます。たとえば、季節ごとの行事や運動会、発表会などの企画・準備・運営も保育士が担当します。
(行事やイベントの準備例)

運動会では、競技の内容を考えたり、道具や衣装を準備したり、当日の進行も行います。
発表会では、演目の選定、練習のサポート、舞台づくりや衣装づくりなど、裏方として大活躍します。

こうしたイベントは大変なこともありますが、そのぶん子どもたちの成長を感じられたり、保護者の笑顔が見られたりと、やりがいもたっぷりです。


勤務先によって仕事内容が変わる?


「保育士」と聞くと保育園をイメージする方が多いかもしれませんが、実は勤務先によって仕事内容や雰囲気はさまざま。主な勤務先の種類や、働き方の違いについてやさしくご紹介します。


主な勤務先の種類

保育士の働く場所は多岐にわたります。どんな場所でも子どもたちの成長を支える大切な役割を担っており、それぞれに特徴ややりがいがあります。
主な勤務先には、次のような施設があります。

• 認可保育園
• 認可外保育園
• 小規模保育園
• 児童福祉関連施設
• 学童保育
• 企業内保育所
• 病院内保育所

この中でも、認可保育園・認可外保育園・小規模保育園・児童福祉施設・学童保育が中心的な勤務先になります。企業内や病院内保育所は求人数がやや少ないですが、働き方の選択肢として覚えておくとよいでしょう。
勤務先の種類、特徴ややりがいについては表でご確認ください。



勤務時間・シフトの違い

保育園は朝早くから夕方、場合によっては夜まで開園しているため、保育士さんは交代制のシフト勤務が基本になります。無理なく働けるよう、体力面にも配慮したシフトが組まれているんですね。
主な勤務パターンはこちらです。

早番:朝7時ごろ〜午後4時ごろ
中番:9時〜18時ごろ
遅番:11時ごろ〜20時ごろ
延長保育対応:夕方以降の保育を担当
夜間保育:夜〜深夜にかけての保育を担当

夜間保育は、特に認可外保育園で行われることが多く、22時までの勤務や、24時間保育に対応している施設では深夜勤務になることもあります。
働くパパママたちを支える大切なお仕事だからこそ、保育士の働き方も施設のニーズに応じて柔軟に変化しているんですね。


保育士と幼稚園教諭の違いとは?

保育士と似た仕事に「幼稚園教諭」があります。名前も仕事内容も似ているため混同されがちですが、実はさまざまな違いがあります。保育士と幼稚園教諭の違いについて見ていきましょう。


資格・管轄の違い

まず、大きな違いは「資格」と「管轄する省庁」です。

• 保育士は、厚生労働省が管轄し、「児童福祉法」に基づく国家資格となっています。
• 幼稚園教諭は、文部科学省が管轄し、「教育職員免許法」に基づいた教員免許が必要です。

資格の違いは、そのまま「役割の違い」にもつながっています。
保育士は保育と福祉の専門家。子どもの食事・睡眠・排泄など、生活全般をサポートし、保護者が安心して働けるよう支えるのが目的です。

一方、幼稚園教諭は、子どもたちに教育を行う専門家。運動・音楽・絵・工作などを通して、創造力や社会性を育むことが主な役割です。


保育と教育の違い

どちらも子どもたちの成長を支えるお仕事ですが、対象とする年齢や日々の関わり方に違いがあります。

保育士は、0歳から小学校入学前までの子どもを担当。
幼稚園教諭は、3歳から小学校入学前の子どもが対象です。

保育士は、日常生活をサポートする「保育」がメイン。たとえば、食事やお昼寝、トイレトレーニングなど、子どもたちが安心して毎日を過ごせるよう、生活に寄り添います。
それに対して幼稚園教諭は、「教育」が主な役割。小学校入学を意識しながら、集団生活や知識の習得を促し、文部科学省が定めた「幼稚園教育要領」に沿ってカリキュラムを組み立てます。


働く環境・休みの違い

働く環境やお休みにも違いがあります。
保育士は、保護者の就労支援を目的としているため、シフト制で土曜日も勤務することが多く、長期休暇も取りにくい傾向があります。また、有給休暇はどちらの職種でも取得できますが、保育士は人手不足の影響で、お休みが取りづらいと感じる場面もあるようです。
幼稚園教諭は、基本的に土日休み。学校と同じように、春・夏・冬の長期休暇があります。

労働時間については、

保育士月170時間程度(※厚生労働省「令和3年就労条件総合調査 」より)と、やや長くなっています。
幼稚園教諭月160時間ほどが一般的。

両者にはそれぞれの魅力とやりがいがありますので、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。


保育士のやりがいと大変なこと

子どもたちを預かり、保護者の勤労をサポートする保育士。日本の未来を担う子どもたちを育てる重要な仕事ですが、どんなことにやりがいを感じ、何が大変なのでしょうか。


保育士のやりがい

保育士のやりがいとして、まず大きいのは子どもたちの成長を間近で見守れることです。
昨日できなかったことが今日はできるようになったり、少しずつお話が上手になったり。そんな日々の変化に立ち会える喜びは、まさに保育士ならではの特権。子どもたちと一緒に喜びを分かち合える瞬間がたくさんあります。

また、保護者からの「ありがとう」の言葉も大きなモチベーションになります。子育てと仕事の両立に奮闘している保護者と信頼関係を築き、支え合っていけるのもこの仕事の魅力の1つです。感謝の言葉や笑顔に、心から「やっていてよかった」と感じられることも多いんですよ。


保育士の大変なこと

もちろん、やりがいだけでなく大変なこともあります。
まずは体力的な負担。元気いっぱいの子どもたちと遊んだり、抱っこやおんぶをしたり、外遊びやお散歩に出かけたり…体力が必要な場面はたくさんあります。毎日が全力投球になるため、しっかり体調管理をすることも大切です。

また、保護者対応などの人間関係のストレスも避けられません。「もっと読み書きを教えてほしい」「うちの子が他の子と違うのでは」など、さまざまなご意見やご要望に対し、冷静で丁寧な対応が求められます。

さらに、同僚の保育士や職場のスタッフとのコミュニケーションも欠かせません。チームで動く仕事だからこそ、協調性や気配りも大切なポイントです。
施設や働く場所によっては、保育以外の業務(書類作成・連絡帳の記入・イベント準備など)が多い場合もあり、忙しさを感じることもあるでしょう。
子どもたちの笑顔や成長に励まされながら、時には悩みや疲れを感じることもある保育士の仕事。でも、そんな日々の中で感じる「やってよかった」の瞬間が、たくさん詰まったお仕事なんです。


保育士の大変なことや退職理由については、こちらの記事もおすすめです。
・「保育士を辞めたいよくある理由、辞めたあとの転職は?


保育士になるには?(資格取得の概要)

保育士資格を取得するには、「養成校ルート」と「試験ルート」の2つの方法があります。

養成校ルートは、指定保育士養成施設(大学、短期大学、専門学校など)を卒業することで、自動的に資格が取得できる方法です。試験勉強が不要で、実習を通じて実践的な経験を積みながら保育の知識やスキルを体系的に学べる点が魅力ですね。

試験ルートは、年2回実施される保育士試験に合格して資格を取得する方です。このルートは、働きながら、もしくは家事や育児を行いながら資格取得を目指したい方に向いているルートですね。


保育士資格の概要や取得方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

・「保育士資格とは?活かせる仕事、取り方、難易度を解説!独学で取得できる?
・「保育士試験とは?試験内容や難易度・合格率・勉強法を解説!


保育士の仕事に向いている人とは?

保育士の仕事に向いているのは、子どもと過ごす時間を心から楽しめる人です。子どもはまだ感情のコントロールがうまくできず、笑っていたかと思えば突然泣き出したり、怒ったりと感情が揺れ動きやすいもの。そんな日々のやり取りを「大変」と感じるのではなく、「かわいいな」「面白いな」と思える人は、保育士として活躍しやすいでしょう。

また、観察力や気配りができる人も保育の現場で頼られる存在です。子どものちょっとした体調の変化や、ケンカになりそうな場面などをいち早く察知して対応する力が求められます。

さらに、体力と忍耐力があるとなおよいですね。元気いっぱいの子どもたちと遊んだり、行事の準備をしたり、保育士は体を動かすことが多い仕事です。子どもが泣いたときに根気よく寄り添ったり、同じことを何度も繰り返し教えたりするには、しっかりとした忍耐力も欠かせません。


保育士の仕事内容を知って転職後をイメージしよう
保育士は、日本の未来を担う子どもの成長を支える、とても意義のある仕事です。働ける場所や役割はさまざまですが、どの職場でも大きなやりがいをもって働けます。
保育士への就職・転職を考えている方は、まずは自分に向いているか考えた上で、資格取得の方法もチェックしましょう!


保育士への転職、仕事をお探しの方は、保育士・幼稚園教諭の転職・求人情報サイト「ほいくジョブ」がおすすめです。