保育士の仕事は園児だけを相手にしているわけではありません。“保護者対応”も保育士にとって非常に大切な仕事のひとつです。いわゆるモンスターペアレントと呼ばれる保護者が、保育園ないしは保育士に対して、あまりにも理不尽な要求をするという問題が近年増えているからです。
このような厄介な問題は先延ばしにせず、きちんと対応していかないと、保護者からのお叱りがエスカレートすると、園全体に関わる大きなトラブルにもなりかねません。
そこで今回は保護者との間で起こりやすいトラブルについて取り上げていきたいと思います。トラブル予防から正しい対処方法までご紹介しますので、ぜひ参考にしていただき、少しでも保護者の方との信頼関係を築いていきましょう。
働いている保護者の方の中には「早く出勤しなければならない」または「早く帰宅したい」と、保育士と目すら合わせることなく、子どもを送迎する方もいます。
そのような場合、会話するきっかけもなく、新人の保育士さんは戸惑ってしまうかもしれません。しかしどんなにわずかな時間でも、保育士は保護者とのコミュニケーションを図るタイミングを見逃さないように心がけましょう。毎日の送り迎えの時間が短くても、保護者の状態にも配慮しながら、ほんの少しでも時間が取れそうな時には、挨拶だけでも積極的に声をかけていきましょう。コミュニケーションを図るうえで、その積極的な一歩こそが大切なことであり、そうしたことの積み重ねが保護者との信頼関係を生むことに繋がります。
ここでは、送り迎えの際に何を伝えるべきか考えていきましょう。
日によって伝える内容が変わると思いますが、お預かりしている子供が怪我をしてしまった場合や、体調が良くない状態であれば、真っ先にそのことを伝えるべきでしょう。
基本的なことですが、子供の体調などに関係することはとても重要なことなので、家に帰ってから保護者が知るようでは、信頼関係を築くどころか、なぜ大切なことを言わなかったのか不信感が募ってしまうことになるでしょう。これに加え、傷つけた子供の保護者と会った場合には、一方的に責めるような言い方を絶対にしてはいけません。人を傷つけたことに対し、その傷つけた子供の親の気持ちになって、今度どうすべきなのかを話し合うようにして下さい。また、普段は、保護者は自分の子供が園でどう過ごしたかに関心が高いので、カリキュラムに対してどう取り組んでいたか、どのようなお友達と仲良くしているのかなどを保護者に伝えると良いでしょう。子供が取り組んだことや子供交友関係などは、ママ友などの間でもコミュニケーションに必要な情報になります。
保護者と直接話せるのが一番良いですが、時間もあることなので、全員の保護者と均等に話すことは難しいでしょう。もちろん、怪我や体調不良があれば即座に伝えるべきですが、日常的なことであれば連絡張を利用するのが有効です。クラスの園児の人数が少なければ毎日書くことはできると思いますが、園児の人数が多いと思うようにいかないかもれません。そこで、連絡帳の書き方にも工夫が必要です。沢山のことを一度にまとめて書こうとせず、保護者と話し合う必要がありそうなことを要約して書いたり、何回か分けて書いたりするのも方法の1つです。また、連絡張に記載する時の注意点としては、子供の成長記録として後で見返す保護者も多いので、できるだけポジティブを書き、どんな小さなことでも褒めるように心がけて書くようにして下さい。
どんなに保護者との会話の時間が取れなかったとしても、保護者の方を不快な気持ちにさせるわけにはいきません。まずは、保護者の方に対して、先入観や苦手意識を持たないことが大切です。この先入観や苦手意識は、口にしなければ気が付かないと思っていても相手には伝わるもので、心根にそういったものがあると、結果的に貴方への印象を悪くしてしまう可能性があるのです人の印象は出会って3~5秒で決まるといわれています。これは「メラビアンの法則」と言われ、人が他人へ影響を与える要素の構成比として、アルバート・メラビアンが発表しました。人は何かを判断する際に、視覚による情報を最も信頼するという研究結果が出ています。例えば、レモンを見た瞬間に唾が出るように、第一印象で刷り込まれたイメージは、その物や人に再度出会った時に無意識に感情に働きかけるようになるのです。そのため第一印象はとても重要で、一度刷り込まれた印象を変えることは非常に難しくなります。この第一印象を良くするためには、相手に先入観や苦手意識などを持たないことのほかにも、基本的なこととして「身だしなみ」「表情」「姿勢」の3点を気遣うことも大切です。
自分の身なりを整えるという意味をあらわす「身だしなみ」ですが、身だしなみを整えることはオシャレな服を着ることとイメージする方も多いかもしれません。しかし、基本的に「オシャレ」は自分が楽しむためにすることでありアピールしたりすることを意味します。ます。性的な自分をアピールしたりすることを意味します。一方「身だしなみ」は相手に“不快感を与えない”ために服装などを整えるという行為となるので、身だしなみで重要なのは「TPOに合わせる」、つまり時と場所と場合に応じて服装などを選ぶことであり、個性的である必要はありません。以下で身だしなみのチェックリストを使って現在の身だしなみを確認していきましょう。
頭髪について |
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☑ 清潔に手入れされているか |
☑ 極端なカラーリングやきついパーマにしていないか |
☑ 仕事の邪魔にならないようなスタイルか(長い場合は結んだりすることもある) |
化粧について |
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☑ 派手なメイクになっていないか |
☑ 適度なメイクをしているか |
☑ 香水や整髪料などをつけすぎていないか |
服装について |
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☑ 仕事に支障のでる服装じゃないか(スカートやダボダボなズボンなど) |
☑ 露出度が高い服装ではないか |
☑ 靴下やエプロンに染みや穴は開いていないか |
☑ 通勤時の服装は派手じゃないか(登園中の保護者に遭遇する可能性を考慮) |
靴について |
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☑ 保育中の上履きなどはきれいか |
☑ 通勤時にピンヒールや素足でサンダル等にしていないか |
爪について |
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☑ 長すぎず、ラウンド型になっているか(子供の顔を引っ掻いてしまう恐れがある為) |
☑ ネイルが派手すぎないか(基本は塗らない、または肌の色に近いもの) |
☑ 過度な装飾をしていないか |
アクセサリー |
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☑ ピアス、ネックレスを含め保育中は外しているか |
☑ 結婚指輪以外のリングは外しているか |
身だしなみが整っても、それだけでは第一印象が良くなるとは言えません。前述しましたが、身だしなみと以上に重要なのは「表情」です。心の中で思っていることや、本音は表情に出やすいものです。声に出さなくても表情を見ただけで、相手がどんな心境か分かってしまったという経験はないでしょうか。保護者への先入観や苦手意識を持たないことが何より大切ではありますが、これに加えて少しでも相手に好意を持ってもらう為にも、日頃から明るい表情のトレーニングをしておくのは効果的です。下記のトレーニングを毎朝、鏡の前で行うことで自然と明るい表情が身に付きますよ。
・口元を隠しても笑っているのがわかるような目元になっているか
・目に「会えて嬉しい」というような感情が込められているか
・相手の目を見る練習として、自分の目を見れるか
・口角が上がっているか
・笑う時は歯を見せて笑えるか
・自分にとって一番の笑顔を作ってみる
・表情がいきいきとしているか
最後に姿勢についてご紹介します。いくら身だしなみが整って表情が良くても、立ち姿や姿勢が悪いことによってマイナスの印象を持たれたら損をします。
せっかく努力した身だしなみや表情が水の泡とならないためにも「良い姿勢」を意識しましょう。また癖で背中が丸まってしまう方も少しずつでもいいので改善していくことをオススメします。
①背筋はまっすぐ伸びているか
②重心が真ん中にきているか
③立っている時に重心がブレていないか
ここで、第一印象が悪くなるだけでなく、今後の保護者との交流にも影響を及ぼしてしまう「やってはいけない悪い癖」をまとめましたのでご覧ください。
・爪を噛む
・舌打ち
・貧乏ゆすり
・片足立ち
・手をポケットに入れる
これらは自分で無意識に行ってしまっている可能性があります。ぜひ、ご家族や親しい友人などに聞いて自覚することから始めてみましょう。
保育園で働く上で、少なからずトラブルは起きてしまうものです。それは子ども同士だけではなく、保護者とのトラブルも多く発生します。そこで保育園でよくあるトラブルをご紹介したいと思います。
まだまだ感情のコントロールが未熟な子ども達は、自分の気持ちや感情を表現するために、ついつい子ども同士で衝突してしまうことがあります。ケンカをすることで学ぶこともあるとは思いますが、冷静かつ客観的に物事を見極めたうえで、一方的な攻撃やいじめがないか適切な判断が必要です。
身体の発達とともに出来ることが増えていく子ども達は、年齢が上がるにつれて体力も増えていくため、いくら注意していても勢い余って怪我をしてしまうことも多く、まだ体調も自分一人で管理できないので、急に体調が悪くなることもあります。
よくドラマなどで目にするような保護者同士の派閥や仲間外れ、イジメなどは現実でも存在しています。時代の流れで送迎を行う男性も増えていますが、まだまだ保育士も保護者も女性が大半を占めています。そのため、女性特有の悪口や噂話、嫉妬、ママ友内のマウントの取り合いなどが横行してしまいます。
最近、複数の保育士が園児に対して暴力を振るった疑いのある時間が報道されました。こうした悪いニュースは、保護者にも関心が高いだけでなく、自分の子供や園は大丈夫だろうかと不安になることも出てくるでしょう。保護者によっては、些細な事柄でも過敏に反応してしまい、保育士に強い口調で問い詰めるようなことになるのも珍しいことではありません。これは核家族化やシングルマザーの保護者が急増していることもあり、身近に相談したり、頼ったりする相手が居ないことから、どこに話せばいいのかも分からず、何か不安なことが生じると真っ先に園や保育士に責任を追及するといったような現象が起こります。
保護者の中には、保育園はサービス業だと誤解して消費者意識を持つ方もいます。例えば、外遊びやプール等で汚れた衣服は基本的にご家庭での洗濯をお願いしている園の方針に対して、「保育園で洗濯してほしい」といったご要望や「朝ごはんを園で食べさせてほしい」「トイレトレーニングは全てお任せします」などが挙げられますが、園での決め事に理解が薄い保護者の方もいることでしょう。
子どもを預ける際に必要なおむつや着替えなど、「持っていくのが面倒だから」「お金を出して預けているのだからそれくらい補って」といったお考えになる方もいるようです。
このような場合、保護者に何度説明しても分かってくれず、頭を抱えてしまう保育士さんも少なくありません。
連絡帳は、保育士と保護者、そして子どもを繋ぐ非常に大切なコミュニケーションツールです。保育士にとっては、子どもが家庭でどのような様子なのかが分かり、保護者にとっては保育園でのわが子の様子や園のお知らせを知ることができます。しかし、仕事から帰宅しもやる事が山ほどある保護者は、連絡帳が大切だと分かっていても、ついついおろそかになってしまいがちです。
保育園には入園式や遠足、運動会などさまざまな四季折々の行事があります。
しかし、事前に保護者の方に伝えていたにも関わらず、行事に必要な持ち物を持ってこなかったり、イベントでの子供の役割を要求されたりなど、保護者との行き違いは堪えません。こうしたことに加え、近隣住人の方からの理解が十分に得られていない場合、周囲の方からも「子供の声や音楽がうるさい」などとお叱りを受けると、収拾がつかなくなりますよね。園側としてもどうしようもないとはいえ、そこで生活をしている方達にとっては不快に感じるのであれば、トラブルへと発展してしまう可能性があります。
それでは上記でご紹介したようなトラブルが起きてしまった場合、ここではどのように対処すべきかを紹介していきましょう。それぞれの対処方法を順に紹介していきますので、解決の糸口として参考にしてみてください。
まずはケンカしていてしまった子ども達の仲裁に入り対応をします。そして、保護者のお迎え時に事細かく経緯や対応をそれぞれの保護者に説明をし、要望があれば別途双方の保護者を交えて「話し合いの場」を設け、お互い納得がいくまで会話をしましょう。この際、保護者の意見もあるとは思いますが、子供同士の喧嘩なので、双方の子供の気持ちを汲み取ったり、子供同士で仲直りさせたりすることが重要です。
保護者から預かっている大切な子どもを保育中に怪我をさせてしまうことは、いくら故意ではなくとも、子どもを見守る保育士、保育園の責任となります。そのような事態になった時には、自分ひとりで全て解決しようとするのではなく、必要に応じて園長や主任にも相談し、その後の対応や改善策などを保護者と話し合っていきましょう。基本的には、しっかりと保護者の意見を聞く姿勢を持ち、安全管理などで園側に落ち度のある指摘を受けたような場合には、園や保育士側で非を認めた上で、心を込めて謝罪や対処にあたるべきです。
前提として、保護者間の揉め事に保育士が仲裁に入ろうとすれば、どちらかに肩入れするような印象を与えてしまうと、より大きなトラブルを招いてしまう恐れがあります。あくまでも公平な立場で話すことが必要となり、特定の保護者の悪口等を聞いても「そういうところもあるのですね」といったように、肯定も否定もしないようにしましょう。保護者の方からイジメや陰湿な嫌がらせの相談などがあった場合は、その場では直ぐに問題を解決しようとはせず、園長や主任保育士、先輩保育士などにも相談して、園としての解決策を検討することが大切です。
保育士の対応や園の方針・ルールについて、保護者全員の理解を得ることは、ベテラン保育士や歴史ある保育園であってもとても難しいことです。時には、保護者の言い分が理不尽に思えるや反論したくなることもあると思いますが、「逃げず、否定せず、誠意をもって速やかに対応すること」を心がけましょう。保護者の意見を最後まで受け止める「聞く姿勢」、「お叱りに対する理解と謝罪」「寄り添った改善策」をその都度意識して対処することが重要となります。また、このような場合でも、すべてを自己判断で決めず、一度上司や園長と話した上で、再度保護者と話をする機会を設けることも大切です。上司への報告を怠り、自己判断で解決してしまうと、後々大きな問題に発展することもあるので、一人で抱えもないようにしましょう。これはトラブル⑥の「持ち物を持ってこない」という問題解決にも共通します。どうしても持ってこられない“理由”というものが保護者にも存在します、理由をしっかりと聞くことで保護者の悩みに寄り添い、前向きな改善へと進むことができるでしょう。あまりにも非協力的な態度をされる保護者に対しては、先輩などに相談をして対応策を練りましょう。
連絡帳は、保護者と保育士が意思疎通をする手段として、子どもに何かあった時にきちんと伝えられる有効なツールである認識を持つことが大切です。しかし、一生懸命に書いても、保護者からの未記入が続いてしまうと「読んでいないのか・・・」とガッカリするかもしれません…このような場合でも、諦めずに朝の登園時やお迎え時に園児の1日の様子や成長ぶりを積極的に話して、連絡帳の返事には「〇(マル)やスタンプでも良い」と工夫すれば、保護者の反応も変わってくることでしょう。連絡帳は保護者と保育士のコミュニケーションを築ける重要なツールです。お互いが無理なくやり取りを続けていける仕組みをつくっていきましょう。
近隣住民からの「子供の声がうるさいなど」のご意見に対しては、事前にどれだけ近隣住民の方からご理解が得られるかは重要です。書面を提出して一度ご挨拶に伺って終わりではなく、理解が得られていないと感じたら何度か足を運ぶ必要があります。また、近隣住民だけでなく、保護者からも多くのご意見や要望をいただくことがあります。例えば、保護者からの「うちの子は足が遅いのに早い子たちと一緒に走らせないでほしい」「ダンスがうまく踊れなかったのは先生の教え方に問題ある」など、自分本位と感じるようなご意見をいただく場合もあるでしょう。このようなご意見やご要望に関しては、解決できる内容であれば改善策を提示し、厳しい場合は話し合いの場を設け、納得してもらえるまで丁寧に何度でも話し合いましょう。
前述したようなトラブルを起こさないためには、日頃から保護者との信頼関係を築くことが重要です。その信頼を得るためには「身だしなみ」「表情」「姿勢」も大切ですが、「言葉づかい」にも気を付けましょう。ついつい親しく感じて、フレンドリーさを前面に出してしまうと言葉づかいが緩んでしまうと、それが癪に障ることも出てきます。「親しき中にも礼儀あり」とあるように、適度な距離を保ちながら、きちんとした敬語を使うことは、子ども達にも“良い影響”を与え、結果的に良い印象を与えることになります。
保育士が言ってはいけないNGワード | |
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「〇〇ちゃんが良い子じゃないから」などの否定の言葉 | これは保護者の前でも子どもの前でも決して言ってはいけません。個人の人格を否定することになり、自尊心や自信をなくすきっかけになります。 |
「〇〇ちゃんはできるのに」などの比較するような言葉 |
いくら親しそうに見える兄弟姉妹や同じクラスのお友達でも、引き合いに出し比較してしまうことで、マイナス面が強調され、時には心に傷を負ってしまうこともあります。 このような発言によって、保護者間の派閥の亀裂、子ども同士のケンカの原因となることもあるので気を付けましょう。 |
外見に対する言葉 | 自分ではどうすることもできない外見への指摘は、褒めても本人の受け取り方によって後にコンプレックスになりかねません。あくまで内面を育てていくことを意識しましょう。 |
乱暴な汚い言葉 |
「お前」「〇〇しろ!」「バカ」等の言葉は、教育者として最もふさわしくありません。 子供たちは保育士の先生をお手本にしますので、子供に恐怖を与えたり、真似させたりすることは避けなければならず、こうした暴言はどんなに感情的になっても禁句です。しかも、どこで保護者の耳に入るかは分からないので、常に綺麗な言葉遣いを意識しましょう。 |
責めるような言葉 |
時には教育上子ども達をらなければならないこともあるでしょう。しかし、「なんでこんなことしたの!?」などと責をしてはいけません。まだ未成熟な子ども達は、自分の気持ちを上手く言葉にすることや言葉を理解することは難しいのです。 間違ったことをした時には”してはいけない理由”を伝えて、”ゆっくり理解させる”こと」が重要です。そして子どもが自発的に考えられるように先生から「お願い」をすると伝わりやすいでしょう。 |
プライベートで使っている言葉 | ついつい話し言葉になりがちな方は、とく送迎時の会話や連絡帳などに記載する際、くれぐれも「ヤバイ」「マジで」「超〇〇」といったプライベートで使う言葉を口にしないように注意しましょう。 |
呼び捨てやあだ名ではなく、日頃から子ども達の名前を呼ぶ時には「〇〇ちゃん」「〇〇くん」と呼ぶように心がけましょう。
「おはようございます」「さようなら」「ありがとうございます」「ごめんなさい」などの挨拶は言葉を省略せず、きちんと言う事で場が明るくなり、保護者との会話も弾みます。何よりも子ども達もきちんとした挨拶を覚える環境になります。
ここでは、日常的に使える正しい敬語をご紹介します。ぜひ、保護者の方に好印象を与えて、信頼していただける立派な保育士となれるように習得していきましょう。
代表的な敬語一覧 | |
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正解〇 | 誤り× |
「園長の佐藤は席を外しています」 | 「佐藤園長は席を外しています」 |
「お父様がいらっしゃいました」 | 「お父様が参られました」 |
「伊藤さんがおっしゃったように」 | 「伊藤さんが申されましたように」 |
「申し訳ございません」 | 「すみません」「ごめんなさい」 |
「大変勉強になりました」 | 「大変参考になりました」 |
「左様でございますか」 「おっしゃる通りです」 | 「なるほど」 |
「かしこまりました」「承知しました」 | 「了解しました」 |
「お疲れ様です」 | 「ごくろうさまです」 |
信頼関係は決してすぐに築けるものではありません。まずは保護者の気持ちになって物事を考え、毎日少しずつでもコミュニケーションをとっていくことがトラブルの予防にもなり、信頼関係を築く土台ともなります。保護者の方との対話は、教育者として良き理解者や相談相手になることを目指し、信頼関係を築いていきましょう。その上で重要となる連絡帳は、保護者が保育園での子どもの様子を知ることのできる唯一のツールです。保護者によっては楽しみにしている人もいます。できるだけ子どもが楽しく過ごしている様子が伝わる内容にしましょう。マイナスなことはなるべく記入せず、口頭で伝えるようにしていくことをオススメします。文章だけではニュアンスまでは伝わりにくいので、間違った情報や誤解を与えない為にも大切な情報は直接話すように心がけましょう。