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保育士ってどんな仕事?現場の保育士さんが抱える悩みや体験談を紹介!

保育士の仕事と聞いて、皆さんはどのような想像をするでしょうか?一般的なイメージとしては、子どもたちを預かって世話をしたり一緒に遊んだり――といったものだと思いますが、保育士の役割はそれだけではありません。今回の記事では、忙しい保護者の方々にとって強い味方の保育士の仕事について、保育士ならではの悩みや体験談なども交えつつ、一緒に理解を深めていきましょう!

保育士について

そもそも保育士がどういった職業を示すものなのか、簡単にではありますがおさらいしていきましょう。保育士とは、基本的には乳児から小学校就学までの幼児を保育する役割を担う、「国家資格」を取得した方を差します。元々は保育士の資格は民間資格で、名称も「保育士」ではなく「保母さん」または「保父さん」と呼ばれてしました。平成11年に行われた男女雇用均等法の改正から「保育士」という名称が登場し、平成15年に児童福祉法の改正があり、民間資格から国家資格へとなったのです。保育士になるまでの道のりは煩雑化しましたが、保育士資格試験を受けず、知識のない無免許の保育士が働くことを阻止するという意義もあります。尚、一度保育士登録を行い、保育士証が交付されると、更新の必要はなくなります。

保育士の仕事について

保育園で働く保育士の仕事は、ただ子どもを預かって世話をするというだけのものではありません。子どもたちに対して、食事や睡眠、トイレや衣類着脱等、生活習慣を身に付けさせるための指導や、他の子どもたちと過ごすことを通じた集団生活の重要性、といったことを責任持って教えていかなくはいけません。心身の発達及び社会性を養うための教育に加えて、子どもたちの安全確保なども重要な業務となります。また、保育士の職場は保育園に限りません。児童養護施設や各福祉施設などで、保育士の配備が義務付けられている施設はありますし、児童館や学童クラブ、医療施設などでべビーシッターとして勤務する場合に、保育士の資格が必要とされることもあります。このように、保育士は子どもの大切な時期に関わっていくプロとして、様々な分野で活躍している職業だということが理解できるかと思います。

保育士の仕事に就いて良かったこと

保育士はとても大変な仕事ですが、保育士の方々は一人ひとりの子どもたちを大切にして、誇りを持って仕事に向き合っています。そんな保育士にとって、保育士の仕事をしていて良かったと思えること、やりがいを感じる瞬間について見ていきましょう。

子どもたちの笑顔に出会える!

保育士の仕事を選んだ以上、子どもが大好きというタイプがほとんどかと思いますが、裏表のない無邪気な子ども笑顔を見たくて頑張っているという方々も多いのではないでしょうか。保育園に通う子どもたちは、まだまだ感情をコントロールできるわけもなく、トラブルばかりで泣いたり怒ったりしている時の方が多いです。そんな中で、とびきりの笑顔を見せてくれた時に、辛いことや苦しいことも吹き飛んでしまう、頑張って仕事ができる、というのは保育士という職業の醍醐味の一つです。

日々新しい発見の毎日!

私たち大人が見ている世界と、子どもたちが見ている世界は少し違うものです。想定外の行動にハラハラさせられることもありますが、子どもたちだけが気付く様々なことに、保育士にとっても大きなヒントになることが隠されていたりも。全く違った遊びを発明したり、綺麗な葉っぱや木の実などを見付けては報告してくれたり――そんな小さな大発見を子どもたちに教えられるのも、保育士にとっては楽しく興味深いものなのです。

子どもたちの成長を見守る感動!

施設にもよりますが、新生児から未就学時までの子どもたちと過ごす中で、間近で子どもたちの成長を日々感じることは、なかなか味わえない大きなやりがいに繋がります。子どもたちにとって、長い時間を一緒に過ごす保育士は、とても大切なものですし、大きな影響を影響を受ける存在です。だからこそ、卒園まで成長を見届けたときの感動は、何物にも代えがたいと言えるでしょう。

保護者との関わり

保護者との交流も、保育士にとっては大切な仕事です。信頼関係が築けずに悩むときもありますが、子どもたちに対して精一杯保育をして、「担任が先生で本当に良かった」「ありがとうございます」と保護者の方々に感謝の言葉をいただいた時に、大きな達成感を味わうことができます。また、保護者から育児に対するアドバイスを求められるときもあります。保育士として信頼されている証ですし、プロとしての誇りにも繋がるでしょう。

保育士の仕事に就いて大変だったこと、辛かったこと

それでは逆に、保育士の仕事をする上で大変なこと、辛いことはどういったものがあるのでしょうか。保育士は、残念ながら人材不足が社会問題化し、離職率が高いというイメージもつきまといます。まずは具体的な保育士の悩みを紹介する前に、保育士が職場で改善して欲しいと望んでいることを、厚生労働省の資料から検証していきましょう。

保育士における現在の職場の改善希望状況
1位 「給与・賞与等の改善」……59.0%
2位 「職員数の増員」……40.4%
3位 「事務・雑務の軽減」……34.9%
4位 「未消化(有給等)休暇の改善」……31.5%
5位 「勤務シフトの改善」……27.4%
6位 「職員間のコミュニケーション」……20.3%

※参照:厚生労働省「保育士等における現状」より

上記を見ても分かる通り、主に待遇面での不満や、職員同士の人間関係といったものを改善して欲しいと考えている保育士が多いことが分かります。このデータを踏まえて、保育士が抱えている悩みを実際にあった体験なども含めて見ていきましょう。

女性だけの職場特有の難しさ

保育園はほぼ女性が中心の職場ということで、どうしても女性特有の人間関係の難しさが生じます。人によっては、陰口や嫌がらせ、根も葉もない噂を立てられたりすることも。また、人間関係の歪みから、派閥争いになってしまうこともあるようです。

時に暴言を吐かれることも……保護者との関わりが辛い!

保護者との関わりは、保育士にとってやりがいに繋がる反面、辛く大変な関係性であることも事実です。誰もが保育士の仕事に理解を持っているわけではありませんし、信用されていない場合は意思疎通をすることも困難です。「子育てをしたことのない人に何が分かる」などといった暴言を吐かれてしまった経験があるという保育士も、残念ながらいるそうです。理不尽なクレームを受け続けて、精神的な苦痛から退職せざるを得なくなってしまうのも無理はありません。

待遇面の不満

いざ入職してみたものの、最初に聞いていた条件とは別にサービス残業や自宅に持ち帰って仕事をしなくてはならないケースもあるようです。そもそも、激務に対する対価も低いとされている職業ですから、長く続けることに不安を抱いてしまうのも当然と言えるでしょう。

実は肉体労働です

保育士は元気いっぱいの子どもたちと共に過ごすわけですから、体力勝負な仕事でもあります。乳児であれば津遠位おんぶやだっこ、大勢の布団の用意や片付け、外で目一杯遊んで、喧嘩の仲裁といったことも日々こなしていかなくてはなりません。腰痛や筋肉痛に悩まされている、という保育士の声も多くあります。同時に、事務作業もこなしていかなくてはいけませんので、常勤で保育士として働くことを希望している方は、それなりの覚悟が求められると言えましょう。

保育士の仕事を辞めたくなったときの対処法は?

ここでは、保育士を辞めたくなってしまったときに試して欲しいこと、心がけて欲しいことやストレス解消法などについて幾つか挙げてきます。

一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談する

保育士は真面目な方も多く、仕事で悩んでいることに対しても、自分一人の問題だと抱え込んでしまう方々もいらっしゃるのではないでしょうか。同じ保育士の悩みは同僚と相談できるのが一番ですが、相談しやすい同期や先輩がいない場合であれば、信頼できる身内の方や友人などに話だけでも聞いてもらうようにしましょう。

同僚や先輩とは適切な距離感を保つ

人間には相性というものがありますので、職場内でどうしても苦手な人がいるというのは、仕方ないことと言えます。こちらから歩み寄る姿勢も大切ですが、仕事と割り切って適切な距離を保つのも一つの手です。これは保護者との関係にも言えることですので、仕事をする上での対人関係の距離感というものは、常に頭に入れておくようにしましょう。

仕事以外のストレス解消法を見付けよう

常に仕事のことを考えていては、身が持ちません。仕事上で子どもたちと思いっ切り遊ぶというのもストレス解消に繋がりますが、プライベートの日常も大切にするようにしましょう。子どもたちの命を預かっている保育士は、常に大きな緊張感と共に仕事をしています。休日は気持ちをしっかりと切り替えて、趣味に没頭したり、温泉やエステ、ヨガなどで心も体もリフレッシュできるような過ごし方を、率先して行うことをおすすめします。

転職を考える

どうしても今の職場でいられないといった場合には、転職を考えるのも手ではあります。但し、保育士の方々は自分の仕事を好きだと感じている方が多くいます。更に、保育士の免許を持っていながら保育士として働いていない、いわゆる「潜在保育士」と呼ばれる層も、職場環境がしっかりしていれば保育士として働きたいと考えている方々が大勢いるのです。保育士として職場を変える場合は、できる限り円満に退職するように心掛けましょう。保育園は園同士や地域の繋がりも強く、円満とは言えない退職になってしまった結果、良くない噂が立ってしまう恐れもあります。
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まとめ
保育士の仕事は、大きなやりがいを得られる職業であるのと同時に、仕事は激務で人間関係におけるストレスも溜まりやすいのは事実です。そのような環境で、子どもたちの健やかな成長のために日々努力している保育士の方々の存在は、社会的にも重要なものと言えましょう。
今後は、保育士の社会的地位の向上や待遇改善といった問題にもっと目を向けてもらって、「資格は持っているけど保育士として働くのは……」と躊躇しているような方々にも、安心して働けるような世の中になっていくことを期待したいですね。