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保育士さんの給与は低い?処遇改善で給料・年収アップを目指そう!政府の新たな取り組みをご紹介

保育園への入園が決まらず困っているニュースをよく見るようになりました。しかし保育園側にも問題は山ほどあります。その中の1つが「保育士の給料問題」です。保育士の給料が安いというのはよく聞く話で、日々の業務量に比べて給料が低いと言われており、保育士が不足している状況です。しかし近年、国が保育士不足を解消するために補助金の支給などの処遇改善に努めているのをご存じでしょうか。今回はそんな保育士の処遇改善についてご紹介いたします。

保育士が退職を決意する理由「給料が低い」がトップの実態

ここ数年で話題になっている「待機児童問題」。その原因のひとつとされている保育士不足は今や非常に申告な問題となっています。厚生労働省によると、半数以上の保育士がわずか5年未満で退職しているそうです。その最たる原因とされるのが保育士の”給料の低さ”です。

保育士の退職理由ランキング
1位 給料が低い
2位 過度な業務負担
3位 残業が多い
4位 異業種への転職
5位 園長や職員·保護者との人間関係

厚生労働省から保育士の平均年収は約340万円で、平均月収は約22万円という統計データが発表されています。やはり日々の仕事量に対して給料が少ないと考える保育士が多く、退職や転職を考えてしまうようです。
同じような理由で、せっかく専門学校や大学に通って保育士資格を取得しても、保育士の道を選ばない人が増えてきているようです。保育士として働くことのやりがいの大きさを感じながらも、生活や将来のことを考えると長く続けていくことが難しいと感じる方が多いことがわかります。
このことからも保育士の給与や待遇を改善することは、人手不足や待機児童問題を解決する糸口となることは間違いないでしょう。

保育士の給料が低いままなのはナゼ?

実は保育士の給料は種類によって異なることをご存知でしょうか?保育士の給料が低い理由は様々ですが、主な理由として挙げられるのが保育士への”給料の財源”だと言われています。
例えば公立保育園の場合、園の運営を行うのは地域の自治体です。保育士への給料は自治体の給料表によって決められているので、長期的に安定した給料をもらうことができます。
一方で、私立の認可保育園の場合は、財源は国からの補助金と保護者から徴収する保育料によってまかなわれます。補助金は一定のルールで決められているので急に増えることは期待できないですが、認可保育園であれば支給を受けることができます。しかし、認可外の保育園では基本的に補助金がありません。保護者からの保育料で運営をしなければならず、その限られた資金の中から人件費である保育士の給料を上げるのは非常に難しいのが現実です。

保育士の給与は公立と私立でちがう?

保育士の月給は園ごとの方針などによって大きく左右されます。特に私立と公立の賃金格差は非常に深刻のようです。
私立保育園の場合、平均給料額は基本給が16~17万円程度、そこに調整手当などが付与されるので、総支給額が17~18万円程度となっています。ここから保険料などが差し引かれるので、実際に銀行口座に振り込まれる金額は14~15万円程度となります。もちろん勤続年数によって昇給もありますが、基本的には大幅に上がることは期待できないでしょう。
一方で、公立保育園の場合は、地方公務員と同じ扱いとなるので、平均年収も500~600万円程度と、一般企業に勤めるサラリーマンの方と比較しても遜色ないといえるでしょう。
公務員なので福利厚生などの待遇が充実していることで、勤続年数が長く、平均年齢も高くなるので、それに比例して給与も高いことが要因とされています。

保育士の給料アップのための処遇改善とは

より多くの保育士に活躍してもらうため、国は平成25年度に保育士の給料アップのための補助金を支給する制度「保育士処遇改善等加算」という制度を新たに作りました。
これは、保育士の勤続·経験年数に応じた賃金改善や、保育士のキャリアアップを積極的に取り組んだ保育園に対して補助金を支給する制度です。保育園は支給された補助金で、保育士の給料を上げたり、「処遇改善手当」として毎月の給与に上乗せすることができるようになりました。手当の支給額は過去5年間で約10%も増加しており、平成29年には月額でおよを3.2万円が支給されています。この補助金による給料アップの対象は施設長や園長だけでなく、パートや派遣社員の方にも適用されます。

キャリアアップで給与もアップ!保育士の新制度とは?

これまでの取り組みに加えて、平成29年度から「保育士処遇改善等加算Ⅱ」という新制度が生まれました。この制度は、新しい役職に昇格することで月に最大4万円の給料アップを目指せるというものです。以前までの制度であれば、保育士のキャリアアップは「保育士」「主任保育士」「園長」の3つしかありませんでしたが、新制度では「職務分野別リーダー」「副主任保育士」「専門リーダー」という3つの役職が新たに追加され、キャリアアップの選択肢が広がりました。

副主任保育士

管理職として、主任保育士と現場をつなぐ役割を担います。7年以上の経験があり、職務分野別リーダーを経験すると、所定の研修(マネジメント、3つ以上の研修分野を修了)をし、副主任保育士として発令されることが条件となっています。

専門リーダー

専門性の高いリーダーとして職場のスタッフを支える役割を担います。こちらも7年以上の経験があり、職務分野別リーダーを経験後、所定の研修(4つ以上)を修了し、専門リーダーとして発令されることが条件となっています。

職務分野別リーダー

キャリアアップの最初のステップです。3年以上の経験がある保育士が対象で専門分野のリーダーとして働きます。担当する分野は6つの研修分野から選びます。

職務分野別リーダーになるには、都道府県単位で行われる研修を受けて、研修修了後に職務分野別リーダーの発令を受けることが条件となっています。研修は15時間(約2~3日)となっており、園長と主任保育士を除いた職員数が5分の1と決まりがあります。手当額は月額5,000円です。

新たな役職を目指せる「キャリアアップ研修」とは?

厚生労働省が示した保育士等キャリアアップ研修の分野及び内容によると、研修分野は大きく分かれて8つに分かれています。

副主任保育士と専門リーダーはそれぞれ、この中から要件を満たすものを受講しなければいけません。4つの分野の受講が必要なので、1つの分野につき15時間以上の研修を4分野受講すると合計60時間以上の受講になります。
勤務しながら受講するというのは負担が大きい部分もありますが、専門知識をより深く身に付けることができます。また修了証は他の都道府県でも効力を有するので、転職や転勤の際にもキャリアアップ研修を受講したことは大きなアピールポイントになります。

【キャリアップ研修の対象者】
保育士キャリアアップ研修は正社員だけでなく、条件を満たしていれば施設で働く職員全員が受講対象者となります。その為、正社員以外にも契約社員やパートタイムの方も対象となります。(受講者は施設が決める為、希望しても受講できない可能性があります)

※注意点※
◎受講対象外の方
保育施設に併設している園長保育事業施設や学童などに勤務する職員は対象外となる

処遇改善で受け取れる支給額は保育園によって異なる?

ここまで紹介してきた処遇改善の手当ですが、「そんなにもらったことない」「そもそも研修の話を聞いたことない」と思う方も少なくないでしょう。
実は保育士の給料を上げるための補助金は国から保育園に支給されています。
その為、保育園側は支給されたお金をどの職員にどれだけ支給するかは各保育園に任されています。その為、給料に上乗せするのか、ボーナスや一時金として支給するのか等の方法は保育園によって様々です。
またキャリアアップして新しい役職に就いたとしても、給料が上がらないこともあります。
職務分野別リーダーの場合、保育園は役職に就いた全員に5,000円を支給する決まりになっています。しかし、副主任保育士や専門リーダーの場合、保育園は役職についた人数の約半数に4万円を支給すれば残りのお金は他の職員に分配してもいいことになっています。その為、副主任保育士や専門リーダーになったとしても、いくら給料がアップするかは保育園次第という事になるのです。このような不満が生じないように、保育園は補助金の分配方法や対象者について、きちんと保育士に説明することが期待されています。

さまざまな処遇改善への取り組みをご紹介

保育士の処遇改善は、自治体ごとに独自の取り組みを行っている地域があります。

東京都

独自に4.4万円の給与上乗せや、複数の区借上げ宿舎の家賃補助制度、キャリアアップ補助金などを導入しています。

【中央区】
宿舎1戸あたり月額の7/8を助成
【文京区】
保育士等キャリアアップ補助

千葉県

【松戸市】
育士になる為の就学し資金援助、新卒保育士向けに家賃補助制度·就職準備金の貸付制度、給料上乗せ支給を実施。手厚い支援内容は「松戸手当」と呼ばれ話題になっています。
【船橋市】
家賃補助制度、就学資金貸付制度、月額給与と期末手当を上乗せ。

神奈川県

【横浜市】
横浜市独自の助成である「職員処遇改善費」を制度化し導入
【川崎市】
保育士等キャリアアップ研修

この様に地域や自治体が独自の補助金制度を取り入れるケースが増加しています。
保育士として快適に長く働くには、処遇改善に積極的に取り組んでいる自治体や保育園を見つけることが大切です。

まとめ
いかがでしたでしょうか?これから保育士を目指す人も、現役で活躍されている保育士さんもやりがいをもって働けるような環境が整うことを望んでいるはずです。働く職場で満足のいく仕事ができるように、処遇改善に積極的な自治体や保育園の取り組みなどをしっかりと調べておくことが大切です。
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