保育園では0歳~の子供を長い時間預かるため、ほとんどの保育施設がお昼寝(午睡)を実施しています。
すぐに寝てくれる子もいますが、中にはなかなか寝てくれない子も!?
この毎日のお昼寝の寝かしつけに、悩んでいる保育士さんはたくさんいます。
こちらでは、まずは「お昼寝をさせる」という保育方針について一緒に考えていきたいと思います。
あわせて、苦労している保育士さんへのお役立ち情報も紹介していきますので、参考にしていただければと思います。
まず、保育園は幼稚園と違い保育時間が長くなるため、園児が疲れやぐずりからトラブルを起こしたり怪我をしたりしないためにお昼寝を実施するという狙いがあります。
また、子供にとってのお昼寝(午睡)は、脳の発達における様々な効果があるとされています。
よく「寝る子は育つ」と言いますが、幼児期に最も多く分泌される「メラトニン」という睡眠ホルモンは細胞の免疫力を高め、幼児期の成長を手助けしています。
成長ホルモンも、睡眠中に多く分泌されることが知られています。
大人も子供も睡眠時間の短さでは突出している日本において、2時間のお昼寝は幼児期の発育を助ける貴重な習慣なのです。
その他にも、園児がお昼寝をしている間、保育士さんは連絡帳に記載するなどの事務仕事をこなさなければならない事情もあります。業務の面でも、お昼寝の時間は必要な時間なのですね。
近年、保育園でお昼寝をさせることに対し、様々な意見がでています。
賛否両論ある中から、それぞれの代表的な意見をいくつかあげてみました。
~賛成派~
~反対派~
現在、保育園の日課として行われてきたお昼寝を見直す動きが広がってきています。特に、体力がついてきている4、5歳児のクラスで取りやめる例が出てきているのです。
お昼寝を取りやめることによって、早寝早起きのリズムが出来やすくなり、小学校の就学準備に繋がり生活リズムを整えるなど、保育園でのお昼寝の見直しは利点も多いからです。
また、四歳から六歳児が午睡をすると、夜、布団に入ってから寝つくまでの時間が長く、夜の睡眠時間が短いとも言われてきているので、お昼寝をしない保育園も出ていています。
しかし、午睡を完全になくすということは生理学的に良くないともいわれていますので、その子によってお昼寝をするかしないかを使い分けることが重要になってきます。
寝たい子は横になればいいし、寝たくない子はゴロゴロしていたり、本を読んだりしてもよいかと思います。複数のクラスがある場合は、あっちのクラスはお昼寝をするところ、こっちのクラスはお昼寝をせず静かに過ごし、絵本を読んだりするところ、などと決めるとよくなるかもしれませんね。
子供はとても敏感で、保育士さんの焦りや気持を察知しやすいです。
寝てほしいと思えば思うほど寝てくれず、ドツボにはまります。
焦りやイラつきは禁物です!
保育士さんとしては、お昼寝(午睡)の時間をきっちりとり、その間に片づけたい仕事をスムーズにこなしたいという事情もあるでしょう。しかし、ご紹介したように、保護者からも様々な意見があがっています。
上手に寝かしつけることも大切ですが、子供にも色々なタイプがいます。
どんな寝かしつけ方をもってしても、上手く寝てくれない子も中にはいるでしょう。
そんな時、無理に寝かせるのではなく、別のお部屋で静かに遊ばせてあげるなどの配慮があるとよいのかもしれません。保育士さんばかりが悩むのではなく、保護者に早寝早起きを心掛けてもらうなど、協力を仰ぐのもよい方法かもしれませんね。