絵本の読み聞かせは、子供の想像力や感情を豊かにするだけではなく読み手と聞き手が絵本のもつ世界観を共有することから、コミュニケーションにも効果があり、保育士と園児の関係をよくするためにも大事なことです。こちらでは、そんな絵本の読み聞かせのポイントを紹介していきたいと思います。
園児は年齢によって、脳の発達段階・興味の対象が異なります。年齢に合った絵本を選び読み聞かせることで、絵本を好きになり、絵本への興味・関心を持ってもらうことが大切です。ここでは、年齢ごとの、絵本の選び方とポイントをまとめました。
0~1歳児
赤ちゃんの頃は、絵本の内容はわからないので簡単な言葉や、擬音の多いもの、たくさんの色が使われた絵本を選ぶのがポイント。
目に飛び込んでくるカラフルな色やリズミカルな声に面白みを感じるので、絵本がよく見える位置で、楽しそうに読んであげると喜んでくれるでしょう。
2~3歳児
この頃になると言葉もたくさん覚え、理解できることも多くなってきます。
絵本は、簡単な内容で驚くような展開のものを選んであげるのがポイント!。
また、着替えやトイレを自分でしたがったり、できるようになったりする時期でもあるので、生活や経験に近い、身近な題材を取り上げた絵本を選ぶと、興味を持って聞いてくれます。
4~6歳児
この頃は、自我も芽生え、記憶力も発達してきます。絵本の物語の内容もしっかりと理解できるようになります。考える力もでてきますので、少し長い物語の絵本や、考えさせるような絵本をセレクト!
「続きは明日」、というふうにすることで、先を予想したり次回どうなるかを楽しみにしたりと、絵本の世界に夢中になってくれるでしょう。
1.読んでいる最中に読み手から問いかけをしない
園児がそれぞれ想像力を働かせているところを邪魔しないためです。
2.おおげさな読み方やジェスチャーなどを控える
読み手のほうが気になってしまい、物語の内容に集中できなくなってしまいます。
3.読み終わった後に感想をきかない
ついつい、聞いてしまいがちですが、実はあまりよくないと言われています。
読み終わった後、園児にはそれぞれ言葉にはならない感動や想像が生まれることでしょう。しかし、感想を聞いて、無理やり言葉にすることで、最初にあった言い表せないような大きな感動や想像が、言葉にすりかわってしまうのです。
また、毎日のように子供たちに本の読み聞かせを行ったり、紙芝居を読んだりする保育士さんには、「絵本専門士」という資格もおすすめです。
絵本専門士の資格を取得していると、実務の中でも大いに役立ちますし、キャリアの幅も広がると思います。
興味のある方は、絵本専門士について記載している、こちらのコラムもご覧ください。
毎日の保育の中で、年齢に合った絵本の読み聞かせをすることは、園児の表現力や想像力を育てる意味でとっても効果的です。
ポイントを押さえた読み聞かせを実施することで、その効果は格段にUPします。
また、絵本の読み聞かせは保育士と園児のコミュニケーションツールの一つとして、今も昔も重要な役割を果たしているのです。
是非、これからもたくさんの絵本を、子供たちに読み聞かせてあげて下さいね。