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保育園での事故報告!~よく起こる事故とは?!~

保育園では、働いている両親の代わりに、子供達の命を預かり大切に保育しています。
しかし、保育体制や配慮不足、不注意などから保育中に事故が起きてしまうことが多々あることが現状です。
では、どのような事故がどれだけ起きているのか解説し、今後の事故予防や対策についてまとめていきたいと思います。

保育中の事故はどれくらいあるの!?原因は?

保育中に起こる事故はどれくらいあるのか、また原因や怪我にはどのようなものがあるのが、厚生労働省のデータに基づいて紹介していきます。
厚生労働省によると、一番新しい報告で平成26年の1年間に、保育中に怪我や死亡事故が起きた件数は177件となっています。
事故報告の内訳は以下の表を参照してください。

死亡及び負傷等の事故概要

514-1
出典:厚生労働省

内訳の表を見てわかるように、事故件数177件のうち、17件は死亡という大きな事故が起きています。
死亡事故は、0歳から1歳の乳児に多く、認可保育所よりも認可外保育施設での事故が多く、死因として窒息や病死などがあげられますが、17件のうち12件が原因不明という結果です。
また、骨折などの負傷事故は、3~5歳に多く認可保育園で、起きている比率が高くなっています。
負傷事故の原因としては大型遊具からの転落、子供同士の衝突などがあげられます。

年齢別、保育園での事故要因!

事故の要因は年齢別に異なります!
では、何歳にどのような事故が起こりやすいのかまとめました。

【0歳児】

・誤飲・寝がえりでの窒息・つかまり立ちで転倒・歩行中に転倒・食事や嘔吐物を詰まらせるなど。

【1歳児】

・歩行中の転倒・誤飲・外遊びの際、対象年齢に達していない大型遊具に上ってしまい転落・少人数のれる保育園バギーからよじのぼり転落・年上の園児との衝突・転倒して家具などに衝突など。

【2歳児】

・集団遊びの際に転倒や衝突・ふざけて転倒・小さな者を鼻や耳に詰めてしまう・鉄棒や滑り台、シーソーから転落・障害物につまずき転倒・取りあいのケンカによる負傷・ぶらんこの柵の中に入り衝突など。

【3歳児】

・追いかけっこで転倒や衝突・遊具やおもちゃの取り合いのケンカで負傷・滑り台やブランコ、シーソー、ジャングルジムからの転落・木登りをして転落・園外を散歩中、焼却炉に触り火傷・外遊びの際、毛虫や危険な虫を素手で触り湿疹・小さな物を鼻や耳に詰めてしまうなど。

【4~6歳児】

・ふざけていて転倒・ケンカによる負傷・小さな物を鼻や耳に詰める・滑り台、シーソー、ブランコ、鉄棒からの転落・木登りをして転落・追いかけっこをして衝突・教室でふざけていて転倒し家具にぶつける・遊び中ブランコの柵に入り衝突・ドアに手を挟むなど。

<厚生労働省の平成26年、年齢別事故報告参照>

年齢別

514-2
出典:厚生労働省

年齢別事故報告を見ると、3歳から5歳に負傷事故が多く起きています。
この年頃は、成長の過程により、何にでも興味を持ちチャレンジしてみたいという気持ちが大きいことや、様々なことができるようになり活発になる時期であるため、保育を行う上で、最も注意して見守り、安全への対策を常に考え実行することが大切です。

事故を起こさないために気を付けるポイント!

s-すべりだい

  • 乳児に対しては、睡眠中での死亡事故が多いため、良く寝ていても異変がないか、常に気を配ることが必要。
  • 乳児の誤飲を防ぐため、誤飲しそうなものをそばに置かない。
  • 寝がえりをする時期の乳児から目を離さない、見える位置にいる。
  • 乳児の食事では、詰まらせて窒息することを防ぐため食事の際一度にたくさん食べさせず、様子を見て少しずつ食べさせるように気を付ける。
  • 保護者とコミュニケーションをとり乳幼児の性格・健康状態など情報を細かく共有する。
  • 遊具で遊ばせる際には、危険のある大型遊具や滑り台の近くに保育士を常に配置する。
  • 外遊びの際、服が遊具にひっかからないようフードの付いた服を着せないよう保護者の方へ連絡し徹底する。
  • 乳幼児のアレルギーの確認。
  • ぶつかって怪我をしそうな危険個所の確認と対処。
  • 年齢の離れた園児を一緒に遊ばせる際には、時間帯を分けるなどの配慮が必要。
  • 話がわかるようになる、3歳くらいからの園児には、危険な遊びをしないことや遊具で遊ぶための注意をきちんと説明する。

このように、事故を起こさないために、気を付けるポイントは、ごく当たり前のことかもしれませんが、毎日のことで、ないがしろになってしまいがちです。
今一度確認し、心がけるようにしましょう。

<まとめ>

保育中に起こる事故を防ぐためには、子供を見守る目が足りないなどの状況にならないよう保育園側で、保育体制をしっかり整え、保護者からの意見も取り入れながら、園内で会議や話し合いを怠ることなく日々の安全注意に気を配る必要があります。
また、保育士さん1人ひとりが子供の命を預かっているという自覚を持ち、保育にあたることも大切です。
今後、ますます共働き家庭が増え、保育が必要となる子供が多くなる中、安全へのさらなる対策が求められます。

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