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今注目の企業主導型保育事業とは?概要やメリットについて解説!!

昨今、保育業界では「企業主導型保育事業」が話題になっていますが、実際どのような事業内容か詳しく知らない人も多いでしょう。
そこで今回は、企業主導型保育事業について全く知らない人でも概要が理解しやすいように、ニュースもまじえながらわかりやすく解説していきます。これから保育士さんとして働きたい方はもちろん、10代~40代の現保育士さんたちも、ぜひご参考にしてみてくださいね!

今話題の企業主導型保育事業とは?

企業主導型保育事業は名前通り、企業主導型の事業所内保育事業を基盤としていて、多様で柔軟な就業形態に対応できる保育サービスを広げるためのものです。これによって待機児童の改善や、働くママにとっては、仕事と子育ての両立がしやすくなると期待できるでしょう。
ここではまず、企業主導型保育事業に関するニュースを2つご紹介します。

セキスイハイム東海、保育事業に参入

セキスイハイム東海(浜松市)は保育事業に参入する。12月2日に浜松市内に自社の事業所内保育所を開設。今後伸びが見込める事業所内保育の需要獲得をめざすほか、自社の優秀な人材のつなぎとめに役立てる。
同社の浜松支社近くに事業所内保育施設「ひだまり保育園」を設ける。運営は保育サービスのキャリア・ン(浜松市)に委託する。セキスイハイム東海の従業員のほか、近隣住民や他企業など社外の人も利用できる。午前8時から午後7時までの親の勤務時間に、生後8週以降から2歳児までをあずかる。
セキスイハイム東海が事業所内保育施設を設けるのは初めてだ。同社は静岡県内の待機児童は多く保育施設の需要があるとみており、今後、社外の人が利用できる保育所を増やすことを検討する。
内閣府が4月に始めた制度「企業主導型保育事業」の枠組みを活用したもので、国から整備費や運営費などの助成金が支給される。同社によると、静岡県内で同制度を利用して保育施設を設けるのは初めてという。
出典:日本産経新聞

企業主導型保育事業最大のポイントといえば、認可保育園と同じような助成金が受けられる事です。企業主導型保育事業のメリットを活かすことで保育事業を拡大しやすく、保育園の運営を考えている方にとっては大きなチャンスとなるのです!
そのため今後、参入してくる企業も増えていくことが予測されています。

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企業主導型保育事業の特徴やメリット

企業主導型保育事業制度の概要

企業主導型保育事業は、企業主導型の事業所内保育事業を軸として様々な就業形態に対する保育サービスを展開し、仕事と子育ての両立を図る事が目的です。
事業実施には経費がかかってしまいますが、その支援として助成金制度も設けているので大きな助けとなるでしょう。

空きスペースを使って企業主導型保育事業を行うのはあり?

既存の保育所や認定ことも園の空きスヘースを使っての企業主導型保育事業実施は、基本的にはいけません。
しかし、幼稚園や認定ことも園とは別に、園庭などのスペースを利用して幼稚園や認定ことも園で働く従業員向けの保育施設を設置する場合は対象となります。

企業主導型保育事業制度の特徴

企業主導型保育事業の大きな特徴と言えば、働き方によって多様な保育サービスができるところです。例えば以下のような例があります。

  • 土日の保育
  • 週2回だけの保育
  • 延長
  • 夜間保育
  • 短時間だけ

柔軟な保育サービスを提供できることがわかりますね。

企業主導型保育事業制度のメリット

企業主導型保育事業のメリットについて簡潔にまとめてみます。

  • 地域枠の設定が自由になった(※ただし、地域枠の定員は、利用定員の50%以内)
  • 柔軟な就業形態に対応した保育サービスが展開できる
  • 運営費や施設整備費について認可施設なみの助成金が受けられる
  • 保育料を認可保険のように設定できる
  • 複数の企業による共同設置が可能

複数の企業が共同設置できるという事は、他企業と共同利用ができるという事です。
地域住民の子供の受け入れも柔軟になります。運営費や整備費については認可施設と同様の助成金を受ける事ができますが、詳しい内容については次のところでご説明しますね。

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2つの助成金って何?

企業主導型保育事業制度の助成金には2種類あります。


◇新設の場合

運営費および整備費の補助が受けられる


◇既存の事業所内保育施設の場合

  1. 定員を増員した場合は、増員分を補助し、整備費については、既存部分を含めて増改築全体に対して補助が受けられる
  2. 空き定員を活用した場合は、従業員の空き定員を利用して地域枠の子供を一時的に受け入れた場合に、運営費の補助を受けられる

1.運営費

以下の5つの区分それぞれにおける基準額を基礎として定員数によって算出していきます。
<5つの区分>

  • 定員区分
  • 地域区分(8区分)
  • <年齢区分(4区分)/li>
  • 開所時間区分(2区分)
  • 保育士比率区分

2.整備費

地域区分と定員区分の2つの区分における基準額を基礎とし、基本単価を出し、実際にかかった工事費用に3/4をかけた金額と比べた時、低い金額を助成します。

助成金を受けられるのはこんな場合

  • 子育て拠出金を負担している事業主か活用する
  • 既存の事業所内保育施設の空き定員を設置者以外の子育て拠出金を負担している事業主等か活用する

利用定員について

利用定員は保育を必要とする子供たちが対象です。利用定員については以下のように区分けされています。

<従業員枠>

  • 事業実施者の従業員の児童
  • 事業実施者と利用枠契約を締結した子育て
  • 拠出金を負担している事業主の従業員の児童

<地域枠>

  • 上記枠以外の地域の児童

ベビーシッター利用者支援事業も

また、残業や夜勤などがある従業員のために、企業主導型のベビーシッター費用の一部を補助する制度もあります。
◇補助額…1回あたり2,200円(多胎児加算あり)
◇企業負担…大企業:10% 中小企業:5%
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助成金申請の募集要項や流れ

平成29年度も、企業主導型保育事業に係る事業実施者を公募していました。
※(参考:平成29年度助成申請提出期限:平成29年5月31日)

公募は保育事業を実施する人ではなく、保育事業を実施する者に対する助成や保育事業を行う人に対する研修を実施する「事業者」を対象とし、助成申請は、IDを登録の上、電子申請となります。
※ただし、昨年度も助成申請をし、決定を受けている企業は、同じIDで申請ができます。

応募条件(例)

  • 法人格を持っていること
  • 事業を行うために必要な経営基盤があり、資金面の管理能力や精算を適正に行う経理体制であること
  • 事業を遂行するために十分な組織や人員を確保していること
  • 内閣府から補助金交付等停止を受けていないこと
  • 自分あるいは関係企業が企業主導型保育事業を実施しないこと

必要書類(例)

  • 事業実施計画書
  • 所要額内訳書
  • 役員名簿
  • 法人の概況書

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<まとめ>

いかがでしたか?
企業主導型保育事業について、簡単にご説明してきました。難しそうに聞こえる企業主導型保育事業ですが、国から助成金が受けられたり、多様な勤務形態に対応できるなど、柔軟で魅力がたくさんある保育事業システムです。
保育問題は未解決の問題が山積みではありますが、企業主導型保育事業によって、待機児童問題など、少しずつ改善されていく事も増えていくはずです。今後の保育事業展開にも期待が持てる、この企業主導型保育所で、ぜひ働いてみませんか?

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