レッジョ・エミリアという言葉を、聞いた事がないという方も多いのではないでしょうか。
レッジョ・エミリアとは、あまり聞き慣れない言葉ですが、もともと、イタリア北部にある都市の名称です。この地域には、16世紀~17世紀頃の建物が残る古い街があり、農産物や畜産品が非常に多く生産されており、日本でもおなじみの、パルミジャーノ・レッッジャーノ・チーズも作られています!このような街が発祥の幼児教育法が、「レッジョ・エミリア・アプローチ」なのです!
幼児教育や芸術教育に取り組み、教育実践法を紹介するDVDビデオや、書籍などもたくさん製作されています!
レッジョ・エミリアは、1991年には、「世界で最も優れた10の学校」として、ニューズウィーク誌でも掲載され、各国から注目されるようになりました!
という事で今回は、レッジョ・エミリア・アプローチについて、あまりよく知らない方でも、よく分かっていただけるような詳しい情報をご紹介していきます!これを機に、ぜひレッジョ・エミリア通になってくださいね!
レッジョ・エミリアは、イタリア北部の小さな街です。人口約16万人という小規模な街で、第二次大戦後からスタートした幼児教育の理念です。街中で力を入れている教育法なので、世界でも有名です!
このレッジョ・エミリアを取り入れている学校は、世界の最優良校ベスト10入りを果たしました!
レッジョ・エミリアは、ヨーロッパだけでなく、日本でも注目されてきており、教育実践を紹介する著書や、ビデオも多数製作されています!
レッジョ教育の大きな特色は、デザイナーやアトリエリスタ(芸術家)とペタゴジスタ(教育専門家)が、共同で保育活動をしているところです!
子供達は、小さな頃から本物の芸術を自分たちで創作できる環境です。
例えば、幼児さんの廊下には、作品を作る時のマテリアル(素材)が、丹念に並べられています!
ビーズや貝殻、ビー玉や木の葉など、全部で50種類にものぼります!
その素材を、手で取って触ったりもできちゃいます!リサイクル素材や、企業から出た廃材など、色々な自然素材にあふれており、子どもたちの豊かな心を、自由に表現する事ができます!
レッジョ・エミリアは、お子様一人ひとりの感性や意思、個性を尊重し、それらを伸ばしていく事を目指しています。一人ひとり能力は違っており、それぞれに尊重されなければいけません。
「共に生きる」という考えのもと、独自の理論と実践で子育てを行っていくことこそが、レッジョ・エミリア・アプローチの理念なのです!
レッジョ・エミリア教育ならではの特徴とは…
レッジョ・エミリアは、創造性の教育です。各教室に、「ミニアトリエ」と呼ばれる空間があり、多くの種類の材料や道具が取り揃えられています。
絵を描く時には、目の前にある物体ではなく、頭に浮かんできたイメージを表現できるような教育を行い、自分のアイディアを形にする事を学習できるようになっています。
もっと具体的な例を挙げてみると、光と影の対比を体験する「影絵遊び」がいつでもできるよう、OHPが備えられていたり、万華鏡の中にいるような体験ができる鏡3枚が、三角形に設置してあったり、ドラムセットやコンピュータなど、いつでも自由に遊ぶ事のできる環境が整備されています!カリキュラムにはマニュアルがなく、大体の目標だけを保育者が示し、進む方向を推測し、適切な準備をしていきます。
どんな大人にも、子供だった頃がありますよね!小さな事にも感動し、日々発見の連続だったはずです。毎日が変化、変化で、どんどん新しい事が入ってくる環境にいました。
最近では、「レッジョ・エミリア 教育アプローチ」が浸透してきています。イタリア北部のレッジョ・エミリアという、人口約16万人の小さな街では、第二次大戦後に始まった幼児教育の理念のもと、街全体で芸術教育に力を入れています!
レッジョ・エミリア実践している学校が、世界の最優良校ベスト10に入ると、注目度はグンと高まりました!レッジョ・エミリアは、教育実践を紹介する書籍やビデオも多数製作されています。レッジョ教育の特徴と言えば、デザイナーや芸術家(アトリエリスタ)と教育専門家(ペタゴジスタ)が、共同で保育活動をしているところです!
「子どもは100人いれば100人の個性があり、100の可能性がある」という考えが、レッジョ・エミリアの基本です。
ここでは、レッジョ・エミリア・アプローチについて、もっと詳しく学びたいという方のために、おすすめの図書をご紹介します。
「驚くべき学びの世界~レッジョ・エミリアの幼児教育」
▽著者:佐藤 学 (監修)
▽出版社:東京カレンダー
▽価格:4104円
▽内容:子どものアートが開く知性と想像力の可能性。世界最高レベルの教育メソッドの記録。出典:Amazon
この著書は、レッジョ・チルドレン公式本です。イタリア、レッジョ・エミリア市の幼児教育の実践記録であり、アートの創造的経験を通し、子供たちの可能性を育てる実践法を紹介しています。
子供の知性と感性、想像力の可能性を切り開いてくれる世界最高水準の教育メソッドと言えるでしょう。
レッジョ・エミリアからのおくりもの―子どもが真ん中にある乳幼児教育
Amazon
▽著者:森 眞理
▽出版社:フレーベル館
▽価格:¥1,836
▽内容:イタリアにこそ生みだされたマエストロ実践。今、世界で最も注目されているレッジョ・エミリアの思想と実践のエッセンスをポイントを絞って解説。歴史づくり、街づくり、市民育てを含めてレッジョ実践を意味づけている。
出典:Amazon
子どもたちの100の言葉
▽著者:レッジョ・チルドレン
▽出版社:日東書院本社
▽価格:¥4,320
▽内容:子どもは未熟、大人は成熟、子どもは知らない存在、大人は知っている存在という子どもと大人をめぐる非対称の関係を内側からつき崩して、創造性の能力と学び生きる権利において、子どもと大人は対等であることを宣言。レッジョ・アプローチの包括的な基盤となった名著。増補改訂版としてついに復刊。
いかがでしたか?レッジョ・エミリアは、最近、ヨーロッパだけにとどまらず、日本でも注目するようになってきています。保育活動において、大変役立つ側面や、子供にとって、より大きな意味のある教育法となるでしょう。レッジョ・エミリアは奥が深いので、上記の他にも、もっと掘り下げて学んでみると楽しいでしょう。
レッジョ・エミリアの考え方・理念を、ぜひ積極的に学習してみてください!新しい視点ができて、保育教育においても、視野が広がるでしょう!