一年に一度、「歯の日」というのが定められているのは知っていましたか?
歯の日は、6月4日です。6(む)と4(し)の語呂合わせで、「むし歯予防の日」と言われています。また、6月4~10日までの一週間は、「歯の衛生週間」と決められています。しかし、これはいったいどのような目的で作られたのでしょうか?また、歯磨きが苦手なお子様には、どのように歯の大切さを伝えていけばいいのでしょうか?楽しく歯磨きできる方法や、歯について学べるオススメ図書も、ご紹介していきます。
日本では、男性の平均寿命は78歳、女性は85歳と、世界一の長寿国です!ただし、残念ながら、歯の寿命は50~60歳代で、高齢になるにつれ、自分の歯を失ってしまう人が多いです。しかし、日常からきちんと歯磨きケアなど、口腔ケアをしていれば、歯の寿命を長く延ばす事ができるのです!
最近では、80歳まで自分の20本の歯を保とうという、「8020運動」も勧められています。
「歯の衛生週間」をきっかけに、歯を長生きさせるためのケアを行っていきませんか?歯のケアは、習慣づけが大事です。まずは毎日、丁寧に歯のケアをしていく習慣をつけましょう。
歯の日を作ったのは、歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及させると共に、歯科疾患の予防に関する適切な習慣を定着させ、早期発見や早期治療を徹底する事により、歯の寿命を延ばし、国民の健康の保持増進させるためです。
2014年(平成26年度)には、「歯と口は 健康・元気の 源だ」のスローガンのもと、全国各地で、地域住民参加型の各種啓発事業を展開しました!
歯の衛生週間は、文部科学省、厚生労働省、日本歯科医師会が、1958年(昭和33年)から実施している期間です。
▽1928年~1938年:日本歯科医師会が、「6(む)4(し)」にちなみ、6月4日に「虫歯予防デー」を実施していました。
▽1939年~1941年:「護歯日」
▽1942年:「健民ムシ歯予防運動」
▽1943年~1947年:中止!!
▽1949年:復活!「口腔衛生週間」が制定
▽1952年:「口腔衛生強調運動」
▽1956年:「口腔衛生週間」に名称変更
▽1958年~2012年:「歯の衛生週間」
▽2013年~:「歯と口の健康週間」
歯は子供の頃から大切にしていかなければなりません。しかし、子供時代から、歯磨きする癖をつけていないと、歯磨き嫌いになってしまったり、大人になっても歯磨きをさぼりがちです。子供の頃からしっかりと歯磨き習慣をつける事によって、大人になっても健康的な歯を保てますし、いつも丁寧な歯のケアや、正しい磨き方に心がけるようにできます。
虫歯予防の基本は「歯磨き」です。虫歯菌の餌は歯や歯茎に残る食べ物のカス、これを残さず綺麗にしてしまえば、細菌が増える事はありません。
毎日の食事の回数をきちんと決め、甘いおやつなどの間食を止める事も大事です。そして食後は必ず歯を磨く、これを徹底しているだけでも、虫歯を抑える事ができます。
歯磨きで大切なのが、「正しい磨き方」でブラッシングする事です。お子様にも正しい磨き方を身に付けてもらわなければいけません。また、子供が歯磨きし終わった後で、親がフォローする「仕上げ磨き」にも、正しいやり方があります。
歯磨きは、「汚れを落とせばいい」と、力を入れてゴシゴシ磨いてしまうと、繊細なお子様の歯と歯茎に深刻なダメージを与えてしまいます。歯を保護するエナメル質は、乳歯では特にもろいです。そのため、歯磨きする時は力を加減し、優しく汚れを落としてあげましょう。
正しい歯の磨き方は、ネットや本でも簡単に学べます。歯ブラシの持ち方、歯磨き粉の付け方、磨き方から仕上げまで、手順を追って、分かりやすいイラストや画像で解説されているので、そのような資料を参考にしてみるのもいいでしょう。
また、正しい歯磨きの動画を、お子様と一緒にご覧になるのもいいですね!視覚的に学ぶ事ができ、より分かりやすいです。
一番肝心な「力のいれ加減」や、「念入りに磨く」と言われても、お子様にはピンとこない事も多いでしょう。お子様のためにも、歯医者で歯磨き指導を受けてみるのもおススメです
親子一緒に指導を受けられるので、是非足を運んでみてください。実際に手を動かしながら、実践的に学ぶ事ができます。
また、三ヶ月に一回、定期検診を受ける事も重要です。ご自宅でのケアだけでは、なかなか行き届かない部分も多いです。
食後に必ず歯を磨かせよう!と、あまり神経質になって、嫌がるお子様にとって逆効果になります。もっと歯磨きが嫌いになってしまっては、意味ありませんよね。まずは、些細な事でも、お子様に成長が見られたら褒めてあげるようにしましょう。一日のうち、夜だけでもしっかり磨くようになれば、子供を褒めてあげてください!
本来、親の膝に寝て行う「仕上げ磨き」は、お子様にとって楽しい時間になるはずです。
嫌がってしまうのは、ブラッシングの力が強いからという場合もあります。
歌でも歌いながら、優しく接していきましょう。それでも嫌がる子には、スタンプ制にして、カードがいっぱいになったらご褒美が待っているといった、ゲーム感覚にしてみるのも楽しそうですね!
お子様が自分一人でもきちんと磨けるようになったら、仕上げ磨きを卒業してもいいでしょう。小学校低学年くらいまでなどとも言われていますが、それは単なる目安なので、そのお子様個人に合わせてみてください。大人になっても、奥歯を磨くのは、結構難しく、よく磨けていない事もあるので、小学校高学年になっても仕上げ磨きを続けるのだって、おかしな話ではありません。
歯磨きができる、できないで子どもの成長具合がわかるわけではありません。お子様をきちんと観察し、正しい歯磨きができるようになるまでは親のアフターフォローが必要です。
歯磨きは虫歯予防の基本です。お子様と一緒に正しい磨き方を身につけてください。仕上げ磨きの時は、デンタルフロスや歯間ブラシ、ワンタフトを活用してしっかりフォローしてあげるのも良いでしょう。子どもの歯を守るのは親の役目でもあります。
毎年6月4日は「むし歯予防デー」ですね。そして4~10日は、「歯の衛生週間」です。
甘いものが大好きなお子様でも、きちんと正しい歯磨きをしていれば問題ありませんが、歯磨きが嫌いな子がいたら、絵本に頼るしかありません!カワイイ絵本で、歯磨きを楽しく感じられるようにしましょう。歯磨きや歯医者が苦手なお子様でも、絵本の影響で、歯医者が少し楽しくなる事もあるのです!また、お子様に歯の大切さを教えるためにも、歯に関する絵本を読み聞かせるといいです。今回は、そんな小さなお子様に読ませるのにオススメの絵本を、5冊ご紹介します!是非参考にしてみてください。
「はみがき、やーだよ!」(スベトラーナ・チューリナ 作 )
▽スベトラーナ チューリナ (著), Svetlana Tiourina (原著), いぬい ゆみこ (翻訳)
▽出版社:絵本館
▽あらすじ:ボリスは、はみがきがだいっきらい。「はなんて、なくなっちゃえばいいのに」と、ボリスはおもいました。そうすれば、はみがきをしなくてもいいのですから。あるひ、ボリスのはがぜんぶ、しゅっ!ときえてしまいました。ボリスはおおよろこび。でもねえ、はがないと…。
▽出典:amazon.co.jp
歯磨きがとにかく大嫌いのくまの子ボリス。ある夜ふと気が付くと、自分の歯が一本もなくなっています!歯がないという事は…「歯を磨かなくてもいいんだ!」と、はじめは大喜びのボリスでしたが…。歯がなければ食べられないし話もできません。「当たり前だけど大切な事」を、この絵本がしっかり教えてくれます!歯があるからこそできる事、歯がどれだけ大切かが実感できるでしょう。
「歯がぬけた」(中川ひろたか 作)
▽中川 ひろたか (著), 大島 妙子 (イラスト)
▽出版社:PHP研究所
▽あらすじ:ごはんを食べていたら、歯がぬけた。まえからぐらぐらしてたんだけど、ついにぬけた。この歯、どうしようかな。歯がぬけた喜びや、歯にまつわるお話などを盛り込んだ、ユニークな絵本。
▽出典:amazon.co.jp
歯が抜けて、歯が生え変わるという事をテーマにした絵本です。食事している時、歯が抜けてしまいました。前からぐらぐらしていたけれど、ついに抜けた!お子様にとっては一大事です。歯が抜けたところにコーンを挟んでみたり、ストローを入れてジュースを飲んだり…。
新しい歯に生えかわるご年齢のお子さんにぴったりの絵本です。
「たっちゃん むしばだね」(わかやまけん 作)
▽わかやま けん (著)
▽出版社:徳間書店
▽あらすじ:歯医者さん、大キライ。子どもの日常は、ドラマでいっぱい。等身大の子どもの気持ちがつまった絵本。
▽出典:amazon.co.jp
「あら、たっちゃんの歯黒くなってる!虫歯だわ!」お菓子が大好きなたっちゃんですが、虫歯になってしまったので、歯医者に行く事になりました。あ~んと大きく口を開けると、歯医者さんが歯をコツコツ。たっちゃんは驚いて、口をかたく閉じてしまいます。しかし、夜に歯が痛み出してたまりません…。初めて虫歯になってしまった子供のドラマを、優しく描いた絵本です。
「おかしだいすき」(いもとようこ 作)
▽いもと ようこ (著, イラスト)
▽出版社:童心社
▽あらすじ:にゃんたはお菓子が大好き。三輪車に乗りながらキャンディーやクッキーを食べていると、泣きながら歯医者さんに行くわにさんに会って…。みんなはちゃんと歯磨きしてるかな?厚紙絵本。
▽出典:amazon.co.jp
甘いお菓子が大好きなにゃんたくん。いつでも何かを口にしています。虫歯になると大変だぞ!お菓子をいつもだらだら食べている子、いっぱいいますよね。お菓子を食べてもいいけれど、食べたらすぐに歯磨きする習慣をつけるのが大事!と教えてくれる絵本です。
「すき すき はみがき」(なかやみわ 作)
▽なかや みわ (著)
▽出版社: 三起商行
▽あらすじ:くうぴい くうぴい 歯磨きしましょう! いやだ いやだ 歯磨き嫌い! でも、歯磨きをしないとどうなるのかな? こぐまのくうぴいと一緒に歯磨きを覚えよう。厚紙絵本。
▽出典:amazon.co.jp
くうぴいは 歯を磨くのが大嫌いです。でも、歯磨きしないからお口の中にいっぱい黴菌がたまってしまいます。そんなくうぴいの姿を映しだしたミラーちゃん。それを見たくうぴいは…。虫歯になる事の恐怖を教えてくれる絵本です。
いかがでしたか?
歯の大切さを子供に教えるためには、単に言葉で難しい事を説明したり、歯医者に連れて行くだけでは効果がありません。むしろ、どんどん歯医者さんや歯磨きが嫌いになってしまう場合もあります。
そんな時、少しでも歯について楽しく学べるのが、絵本です。歯の大切さなどが、絵本を通じて自然と学習できます。お子様が楽しみながら歯について学べるのがベストです!また、ご家庭でも、親子そろって楽しく歯磨きできるといいですね。「歯磨きも意外と良いものだ」と思ってもらえるように、ママや保育士さんでフォローしていきましょう!