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保育園の子どもたちも大好き、給食♪

給食タイムは、子供たちにとっても、保育士さんにとっても楽しみな時間なのではないでしょうか?
家では好き嫌いの多い子供でも、みんなと一緒に食べる保育園の給食ではなぜか残さずたべられる!という子も珍しくありません。
それだけ、みんなで食事を囲むこと、子供が食べやすい食事を工夫して作られている給食には、様々な狙いや意味がこめられているのでしょう。
今回は、食べる楽しみを通して元気な子供の成長を助ける、給食について取り上げていきたいと思います。

保育園の給食ができるまで

早速、どうやって美味しい給食ができあがるのか、簡単に見ていきましょう。

献立の作成

栄養士が、一汁二菜(主食・主菜・副菜)を基本に考えていきます。
保育園の場合、午前おやつや午後のおやつなども提供されるため、そのバランスも考慮されます。
栄養素やカロリーも年齢に適切になるかを考え、また、同じようなメニューが続かないように、素材選びや味付け、見た目の彩りなども、工夫されています。

調理

いよいよ調理です。
その前に、手洗い、消毒は徹底的に行われます。納品された食材に不足や不良品がないかのチェックも欠かせません。
衛生面の配慮、また、特にアレルギー対応への配慮などに気をつけながら、調理の順番を考え、時間内に安心安全な給食が出来上がります。
園児への給食は、月齢ごとに出来上がりの食材の大きさにも細心の注意を払っています。
園児に提供される前には必ず検食を行い、問題がないかのチェックもしています。
このように、たくさんの工程を経て給食は出来上がっているのです。

アレルギーへの対応

保育園に限りませんが、安全な給食を提供するに当り、子供たち一人ひとりのアレルギーを確認し、食べ物にアレルギーのある子供には、「アレルギー除去食」または「代替食」を用意する必要があります。
楽しい給食ですが、度々報じられている通り、アレルギーによる事故が起こってしまうケースもあります。
給食でのアレルギーによる事故は、命にも関わることですので、十分な対策と注意が必要です。

保育所における食物アレルギー対応の原則(除去食の考え方等)

(1)食物アレルギーのない子供と変わらない安全・安心な、保育所での生活を送ることができる。
(2)アナフィラキシー症状が発生したとき、全職員が迅速、かつ適切に対応できる。
(3)職員、保護者、主治医・緊急対応医療機関が十分に連携する。
(4)食物除去の申請には医師の診断に基づいた生活管理指導表が必要である。(診断時+年1回の更新)
(5)食物除去は完全除去を基本とする。
(6)鶏卵アレルギーでの卵殻カルシウム、牛乳アレルギーでの乳糖、小麦での醤油・酢・麦茶、大豆での大豆油・醤油 ・味噌、ゴマでのゴマ油、魚でのかつおだし・いりこだし、肉類でのエキスなどは除去の必要がないことが多いので、摂取不可能な場合のみ申請する。
(7)除去していた食物を解除する場合は親からの書面申請で可とする。
(8)家で摂ったことがない食物は基本的に保育所では与えない。
(9)共通献立メニューにするなど食物アレルギーに対するリスクを考えた取り組みを行う。
(10)常に食物アレルギーに関する最新で、正しい知識を職員全員が共有し、記録を残す。
出典:保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(厚生労働省)

アレルギーを持つ子供によっては、みんなと同じものを食べたい気持ちがあり、その気持ちから、アレルギーが治ったからもう食べられる!とか、お母さんが今日は食べても良いって言った!などと言い出す子供がいるかもしれません。ですが、子供だけの発言を鵜吞みにして、安易に通常食に変更する、もしくは料理の一部をあげることは決してやってはいけません。もしそんなことを言い出す子供がいた場合、すきを見て食べてしまう可能性も考えられるので、必ず、その旨を保護者に伝え、保育園全体でも細心の注意を払うように気をつけましょう。

給食の献立、どうやってみたらいいの?

毎月、園からは給食の献立表が届くと思います。
紙飛行機になっておしまいという家庭も多いかもしれませんね。
ここでは、献立表をどのように見ていけばよいのか、少し細かく見ていきましょう。

献立には、 “主食” と、 “副食、主菜、副菜、デザート” などと分かれていると思います。
主食は、主に炭水化物です。お米、麺類、パン類などの穀物がここに挙げられます。
身体に欠かせないエネルギーの供給源がここに書かれています。
副食は、主食以外のいわゆる“おかず”になります。この副食はさらに主菜副菜に分けられます。
主菜は、献立のメインのおかずです。肉、魚、卵などを使った料理が多く、タンパク質や脂質といった、身体を作るのに必要な栄養素を多く含みます。
副菜は、サイドメニューといったところでしょうか。野菜、海藻、果物などがそれになります。野菜、海藻、果物はビタミン、ミネラル、食物繊維などを多く含み、体の調子を整える役割を持っています。

この、主食、副食がバランスよく計算され、必要な栄養素が含まれているのが、献立表です。
ですから、園児が保育園から献立表をもらってきたら、毎月写メしておくことをおすすめします。
移動時間や休憩時間など、気がついたときに献立表を見てみましょう。
今日、自分の子供は、こんなご飯、おやつをいただいているのだな、ということがわかります。
また、働いていると、買い物時間も調理時間も限られた中で、夕御飯のメニューに迷うこともあるでしょう。
そんな時は、ぜひ献立表を見てください。
園児の健康を最優先にしてバランスよく作られた献立表は、お母さんにとって強い味方です。
分量こそ記入はありませんが、使用する食材も細かく明記されていると思います。
夕食メニューに困ったときは、主食と副食選びのヒントになるでしょう。

保育園給食の新しい形!?バイキング給食

“バイキング給食”という給食形態をご存知でしょうか?
保育園によっては、お誕生日給食、七夕やクリスマス給食など季節のイベントとして、バイキングスタイルを取り入れるところは以前からあったようですが、最近では、毎日の通常給食でこのバイキングスタイルを導入している保育園も増えてきているようです。では、このバイキング給食とはどのようなものか、またバイキング給食のメリットとデメリットを見ていきましょう。
“バイキング”というと好きなものを好きなだけ、というイメージがありますね。せっかく栄養士さんが細かく栄養を考えバランスの良い献立を考えてくれても、好きなものだけを選んで食べていたのでは、せっかくの栄養バランスも崩れてしまうのでは?と心配する声も聞こえてきそうです。
しかし、保育園のバイキング給食は、好きなものだけを取る、いわゆるビュッフェ形式とは少し異なります。小学校での給食を思い出してください。保育園のバイキング給食は、学校給食と通じるところがあります。
保育園のバイキング給食では、お当番さんが配ぜんをするところがあります。この場合、子供たちは、先に見本の給食の量を見て、自分の食べたい量は見本と同じくらいなのか、多め、もしくは少なめがいいのかを配ぜん係さんに伝えます。そして、その量をよそってもらうのです。また、保育園によっては、各自、自分でよそっているところもあります。この場合も、子供たちはみんな順番に並んで、どのメニューも必ずよそうようになっています。

バイキング給食のメリットとデメリット

 
メリット
デメリット
配ぜんに関すること ◇給食そのものに興味が持てる。
◇配ぜんする楽しみが増える。
◇配ぜんすることにより、丁寧さや大切に扱うことを覚える。
◇給食を取り分け終わるまでに時間がかかる。
◇配ぜんが上手にできないと、給食の時間が憂鬱になることもある。
食・量に関すること ◇自分で量を決めていくうちに、自分の適量がわかる。
◇完食する喜びや達成感が生まれる。
◇完食したいあまり、食べる量を少なめにしてしまう。
◇嫌いなものをいつまでも避けてしまう。

世界で1つだけのオリジナルの給食を作ることに、子供たちは大きな喜びを感じるようです。

旬の食材を使ったオススメレシピ

風邪に負けない!~白菜~

白菜の95%は水分です。となると、栄養がないのでは?ないと思われがちですが、そうではありません。
精進料理では、豆腐、大根とセットで “養生三宝” と言われ、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれています。特にビタミンCは、風邪をひきにくくし、免疫力をアップさせてくれます。白菜は寒い時期が旬の野菜ですが、この時期にもってこいの食材ですね。

ただ、このビタミンC、水溶性ビタミンのため、加熱すると水の中に溶けてしまいます。
ですから、白菜料理は、鍋やスープなどにして煮汁ごといただくのが理想的です。
今回は、そんな白菜を使って、スープごといただく、ロール白菜を紹介します。
鶏のひき肉は、モモ肉でも胸肉でも構いません。半量ツナ缶を使用することにより、あっさりとした優しい味わいに仕上がります。
具種に入れるお野菜は、玉ねぎが合いますが、他、小松菜やほうれん草など、青みの野菜を加えても良いでしょう。
とろけるような柔らかい白菜と中の具種がよく合った、この時期ならではのロール白菜を、ぜひ作ってみてください。

スープごといただいて風邪予防♪ロール白菜

旬の食材の栄養を余すところなく頂ける!風邪を予防して元気に過ごそう!
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<材料>
白菜 ・・・ 8枚
鳥ひき肉 ・・・ 150g
ツナ缶(さば缶、鮭缶などでも) ・・・ 1缶
卵 ・・・ 1個
人参 ・・・ 1/3本
玉ねぎ ・・・ 1/2個
しょうが(チューブ可) ・・・ 適量
にんにく(チューブ可) ・・・ 適量
えのき、エリンギなどのキノコ類 ・・・ 合わせて1パック分くらい
片栗粉 ・・・ 小さじ2
酒 ・・・ 大さじ1
砂糖 ・・・ 大さじ1/2
塩 ・・・ 小1
固形コンソメ ・・・ 1個
ローリエ ・・・ 1枚
醤油 ・・・ 適量
出典:cookpad byほいくジョブ

<作り方概要>

  1. 白菜はゆでてやわらかくしておく
  2. 肉だねの材料を全て混ぜまとめておく
  3. 白菜で肉だねをまき、ひたひたの水と塩・固形コンソメ・ローリエを加えて煮込む
  4. 肉だねに火が通ったら出来上がり♪

※詳しい作り方はcookpadの『ほいくジョブのキッチン』に掲載しています。ぜひご覧ください♪

<まとめ>

いかがでしたか?
そもそも給食の始まりは、子供たちへの栄養補給が目的でスタートしたものでしたが、今では、おなかを満たすだけでなく、子供たちへ、食の楽しさや様々な味覚の体験、マナーなどを教える、食育への場へと変わってきています。
目的は変わっても、給食は、楽しく元気な子供に育つ重要な役割であることは間違いありませんね。

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