みんな大好きおやつタイム♪♪
保育園のおやつタイムは、嗜好品以上大切な役割があるということは、 “保育園におけるおやつの必要性と目安の量!” でお話させていただきました。前回に続き、保育園におけるおやつタイムの重要性について、もう少しお話できたらと思います。
前回の記事でも書きましたが、子供のからだは小さく、栄養価の高い食品を使うように工夫しても、朝・昼・晩の三食で、消化機能も未熟なため、一度にたくさん食べることができません。
そこで、第四の食事として、おやつが必要になります。そして、栄養素を取るだけでなく、こころとからだのリフレッシュにおやつの役割があります。
食育の大切さをうたう保育園が多い近年、食事だけでなく、「おやつ」に特化して特色を出しているところも増えていますね。
インターネットで「保育園 おやつ」と検索すると、人気のレシピが多く紹介されています。どれも、シンプルな材料で簡単に作れることが特徴です。
そこでしばしば論争になっているのが、「保育園で市販のおやつはありかないか」です。
市販品は糖分・塩分・油分が多く、添加物が多く含まれているのも事実です。
0歳や1歳の時からチョコレートやスナックを食べているということに驚いている人もいるみたいです。
第一子だと3歳くらいまで食べさせない人も多いですからね。
そんな保護者の方の声を集めてみました。
保育園のおやつに市販のお菓子がでます。
保育園のおやつに市販のお菓子がでます。ちょっと驚いて(ひいて)いますが、そんなものでしょうか?
年少と赤ちゃんのクラスに入園しました。
入れなかったけど今まで日割りで一時保育をお願いしていた園は食育へのこだわりもあり、当然手作りのおやつでした。
今回入園できた園は小規模ですが色々な面で満足していますが、おやつだけが気になります。出典:Yahoo!知恵袋
保育園 おやつはスナック菓子 TVビデオは当たり前?
うちの保育園のおやつは、スナック菓子が出ます。(週1回だけは手作りおやつ)
2~3種類のスナックの盛り合わせです。
保育園のおやつってそんなものなのでしょうか?
1歳児のおやつも年長さんのおやつも中身は一緒で、チョコレート系のお菓子も1歳の子が食べるなんて・・・ってちょっとやだなぁって思うんです。出典:教えて!goo
保育園でのおやつやおもちゃについての不満
15時のおやつは、バナナ・お焼き・蒸しパン…などなんですが、延長保育時間のおやつはというと…もろ市販のお菓子なんです。
クランキーチョコ・ハッピーターン・カプリコ…うーーーーん。家で全くお菓子を食べてないので、勘弁して欲しいなーと思うのです。
年長さんぐらいならまーいいとして、1歳さんにチョコレートはやめて欲しい…。出典:ほなっち徒然日記
保育園に不満です
おやつにも不満が・・・大きな袋菓子を少しづつみんなに分けてるようです。
お店に売ってるような(マシュマロ・ポッキーアイスなど)娘が通ってる保育園は無認可保育園です。
皆さんの所はどんなですか?出典:OKWAVE
アレルギーを持つ子供も増えていますし、食にこだわり気を配っている保護者は多くいらっしゃいます。
幼い頃は特に、市販のおやつはまだ口にしていない、食べさせないようにしている…という家庭もあり、保育園のおやつに関しても、色々と希望をもっていたりするもの。
たくさんの子供たちを日々預かり、毎日与えるおやつを考える保育園も大変ですが、できるだけ手作りのもの、素材や無添加の原材料にこだわったおやつに安心感を抱く保護者は多いようですね。
しかしながら、おやつを手作りするとなると、調理師が必要になり、食材も用意しなくてはいけません。コストなどを考えると難しいのかもしれません。
逆に栄養にこだわりすぎていて、おやつに「おにぎり」「お好み焼き」「スパゲッティ」など食事要素の物しか出ない保育園もあり、とまどう保護者もいるそうです。
一口に「おやつ」といってもとらえ方も様々なのですね。
おやつの内容で保育園を決めることはできませんが、なるべくあげたくない保護者が多い、チョコレートやポテトチップスなどをわざわざ保育園で食べさせなくても良いように思います。
それでは、保育園は「おやつ」の何を重要視しているのでしょう。
第四の食事として栄養を取ることも大切ですが、実はおやつの時間にはもう一つ摂取してもらいたい大切なものがあります。それは・・・
「水分」です。
多くの保育園では、おやつタイムが1日1回の園児は、お昼寝直後におやつの時間となることが多いようです。子供は、半分夢心地の寝ぼけた状態でおやつタイムを迎えているかもしれませんね。子供は、夏場はもちろん、冬の時期でも大人の想像以上にたくさんの汗をかきます。
お昼寝が終わり、汗をかいて喉も乾いた状態で、いきなり固形のおやつをほおばることは、大人にとってはなんでもないことですが、小さな子供にとっては、誤飲や窒息を引き起こしかねない実は危険な行為なのです。楽しいはずのおやつタイムが大惨事とならないように、「“いただきます”をしたら、まずは水分を一口飲みましょう!」ということを忘れずに伝えて欲しいと思います。
子供は遊びに夢中だと、水分を取ることは後回しになってしまうだけでなく、家庭とは違い、大人数が生活している保育園ですので、水分の時間も意識して取っていないと、気がついたら脱水症状がでていた。なんてことになってしまいますからね。
保育園のおやつの重要性は「栄養」と「水分」でした。
そしてもう一つ大切なのが「楽しみ」です。
おやつを食べている間、園児とどんな会話をしているでしょうか?
普段の食事でも楽しんで会話しながら食べられたらいいのですが、誤飲に気を付けたり、こぼした後片づけで合ったり、マナーであったり、保育士に会話を楽しむ余裕はなくないですか?
そこで「おやつの時間」の活用です。
家庭でもおやつはコミュニケーションに役立つというデータがあります。
出典:ValuePress!
「ねえ、このチーズは何から作られているか知っている?モーモーってなく牛さんのミルクからできているんだよ」
「おせんべいって、もとは何から作られているかわかるかな?実はおにぎりといっしょ、お米だよ」
と気楽な会話を楽しむことができるのは、保育園でも同じです。
おやつは手で食べる物や甘い物など比較的食べやすい物が多いので、保育士もゆったりとすることができます。リラックスした状態での会話というのは幼児期であっても楽しいものです。
美味しいおやつを食べながら保育士も園児と共にひといきつき、その時間を楽しむことができたら、よりよい「おやつの時間」が持てるでしょう。
そのためにもおやつは「おいしく食べやすい」もので、子供が楽しみになると良いと思います。
また、家庭ではなかなかさせてあげられない調理実習の時間をもうけ、簡単なおやつを作る時間を作ることで、食育ができます。
子供は、お団子を丸める。卵を割る。混ぜる。入れる。そんな簡単なお手伝いが大好きで、そうして手伝ったおやつの味は格別に美味しく感じる物です。
保育士さんには是非「おやつの時間は特別に楽しい」と思える意識をしてもらいたいものです。
たのしいおやつの時間とはいえ、相手は子供です。事故もありますので、保育士は気を付けなくてはいけません。
おやつタイムにおける窒息事故も決して少なくありません。子供の場合は、臼歯(奥歯)が十分に生えていないために、食べ物をしっかりすりつぶすことができないこと、食べている最中に泣いてしまう等、食べ物が気道に入ってしまうことが原因です。
窒息を起こす原因となった食べ物で、「ナッツ類、ミニトマト、丸い飴」などは、危険度が認知されているので気を付けやすいのですが、「りんご、ぶどう、ポップコーン、おせんべい、ベビー用おやつ」なども気を付ける必要があります。
また、ご飯やパンなど日常的に食べている食べ物でも報告されています。こうした事故を防ぐためには、ご飯の時と同様、おやつを適切な大きさにしてから与える、ゆっくりと良く噛んでから飲み込むことを促す。
早食いや、おやつを急かさない、食べている最中に驚かせないことが重要です。保育士の徹底した注意で、窒息事故を防ぎましょう。
いかがでしたか?
「栄養」「水分」「楽しい時間」が一緒に取れる、保育園の「おやつ」時間。
現役の保育士さんは職場のおやつタイムが満足のいくものかもう一度考え直し、これから保育士で働きたいという人は、就職先で「おやつ」をどのようにとらえているかで園の方針を見る一つの材料にするのはどうでしょうか。
子供たちとのふれあいを大事にしながら、こころも身体も満たされる大切な時間として、おやつタイム楽しんでいただけたらと思います。